黒田、日米40球団勝利!8年ぶり交流戦で1カ月ぶり4勝

[ 2015年5月30日 06:00 ]

<オ・広>交流戦8年ぶりの勝利を挙げた黒田

交流戦 広島6―3オリックス

(5月29日 京セラD)
 日米通算40球団からの勝利だ。広島・黒田博樹投手(40)が29日、オリックス戦で7回途中まで6安打2失点の好投。右足首痛から復帰3戦目で、4月25日の阪神戦(マツダ)以来、登板4試合ぶりとなる4勝目を飾った。メジャー移籍前の07年以来の交流戦登板。前回の広島在籍時に残していたオリックス戦の初勝利で11球団勝利を達成し、メジャー29球団と合わせて節目の数字に達した。

 苦投の中で味わった1カ月ぶりの美酒は格別だった。走者を出しても、要所で制球を間違わないベテランの妙。セ・パ11球団で唯一未勝利だったオリックスから白星を飾り、日米40球団から勝ち星をマークした黒田は淡々と喜びを口にした。

 「長くやっていれば、そういうのもついてきますよ。きょうは自分が登板した試合でチームが勝ったことが一番です」

 06年6月7日以来、9年ぶり2度目のオリックス戦先発。立ち上がりは上々だった。初回の打者3人を8球で料理。ところが2回、無死一塁でT―岡田に死球を与え、リズムが狂った。左打者の内を突くカットボール。駿太にも当てた。1イニング2死球。珍しいシーンだ。

 「きょうは苦しかったです。内角へのカットボールが引っかかって死球になり、自分で自分の首を絞めてしまった」

 高めに浮く球や逆球すらあった。そんな状態でも試合をつくる。2回2死満塁では、伊藤を三ゴロ。4回こそ2点を失ったが、先発の役割は十分果たした。志願して7回のマウンドに立ち、先頭・伊藤を二飛に斬ってお役御免。今季初のイニング途中降板だった。

 「畝(投手コーチ)さんから(6回で)“代わるか”と言われたけど、1人でも抑え、後ろの投手の負担を少しでも減らしたいと思って…」

 この試合に懸ける思いは強かった。舞台は生まれ育った大阪。6月2日には、02年に亡くなった母・靖子さん(享年60)の命日が来る。「命日が近いのでね。(実)家も近いし、勝ててよかったです」。古巣広島への復帰元年。大阪府堺市に眠る母に勝利を届けた。

 「(右足首痛で)先発を1回飛ばしてチームに迷惑をかけた。その中で連敗を止め、カードのアタマを取れたことはよかったです」。07年3月30日の開幕・阪神戦に先発し、勝利投手となって以来の京セラドーム。好相性の地から、再加速に入る。

 ≪セ、パ11球団目≫黒田(広)が6回1/3を2失点に抑え今季4勝目。交流戦では8年ぶりとなる通算10勝目(9敗)を挙げた。また、オリックス戦は06年6月7日(敗戦投手)以来2度目の登板で初勝利。これで、広島を除いたセ、パ11球団勝利になった。

 ≪野茂が34球団、松坂大輔は32球団≫日米で勝利を挙げた球団数では、黒田の40に次ぐのは、野茂英雄の34(日5、米29)。以下、松坂大輔32(日10、米22)、石井一久29(日12、米17)。このほかダルビッシュ有が28(日10、米18)、岩隈久志が24(日9、米15)。

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