頼みの能見でも駄目…リリーフ陣も打たれて虎10失点完敗

[ 2015年5月10日 07:08 ]

<神・広>3回1死一、三塁、菊池に四球を与えて頬を膨らます能見。左は藤井

セ・リーグ 阪神10―0広島

(5月9日 甲子園)
 頼みの男も、負の連鎖から抜け出せなかった。先発した阪神の能見は毎回走者を許す苦しい投球に終始し、6回3失点で降板。チームの最下位転落を阻止できなかった。

 「よく打つね。(前回の対戦と違って打たれてる)球種も違うのでね。先に点を与えると、どうしても苦しくなる」

 3回1死から田中に三塁打を許すと、菊池は四球で一、三塁。丸にはフォークを中前に運ばれて先制点を献上した。5回2死二塁では昨年までチームメートだった新井に3ボールから投じた138キロ直球をとらえられ左中間へ今季1号2ランを被弾。決して甘い球ではなかったが「打たれたのは自分の責任なんで」と首を振った。

 中西投手コーチも「投げているボール、投球内容は普通だった」と話すように、状態は悪くなかったものの、早いカウントから勝負に出てくる赤ヘル打線に攻略された。

 苦境で力を発揮してきた。4月26日の広島戦(マツダ)では無四球、散発6安打に抑えて完封勝利をマーク。負ければ単独最下位に転落するチームを救っていた。能見は同じ状況で4月18日の巨人戦(甲子園)でも勝利。大黒柱の意地に三たび、懸けたが、今季6度目の危機で力尽きた。

 悪い流れをリリーフ陣も断ち切ることができなかった。高宮、松田、島本が失点し、今季初となる毎回被安打で10失点の完敗。最下位のチームを象徴するような重い敗戦となった。

 能見自身、連敗となって今季4敗目と黒星が2つ先行。ベテラン左腕の快投なくして、猛虎は眠りから覚めない。

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