ベストオーダーで3安打 和田阪神大丈夫!?開幕舞台で零敗

[ 2015年3月21日 05:30 ]

<オ・神>9回表2死、ゴメスは4打席連続空振り三振に倒れガックリ

オープン戦 阪神0―5オリックス

(3月20日 京セラD)
 ほんまに大丈夫かいな? 阪神打線がまたも沈黙した。オリックスの投手リレーの前にわずか3安打。正真正銘のベストオーダーも機能せず完封負けを喫した。開幕まで1週間を切りながら、ここ4試合で5得点。実績十分のメンバーが揃うとはいえ、なかなか上昇気流に乗れない。

 この夜の打線を象徴するかのような幕切れだった。5点を追う9回2死走者なし。ここまで3打席連続空振り三振を喫していたゴメスのバットは、またも空を切った。オリックス投手陣の前に、無抵抗のままジ・エンド。内野安打2本を含む3安打完封負けに、和田監督の横顔も曇りっぱなしだった。

 「相手のピッチャーが球を動かしてきてね。芯を外されている感じだった。セ・リーグにもこういうタイプのピッチャーはいる」

 ディクソンの好投に、お手上げだった。内、外角ギリギリに投球を集められ、バットを振れば細かい変化にかわされた。序盤の3回まではパーフェクトに抑えられた。しかも9個のアウトのうち、7個が内野ゴロだった。4回は鳥谷がチーム初安打となる遊撃内野安打で出塁も、強攻した2番・上本は遊ゴロ併殺打。7回、上本、西岡の連打などで2死満塁と攻め立てたのが唯一の見せ場だったが…。2番手・古川の前に福留が一ゴロに倒れ、ホームベースが果てしなく遠かった。

 「今週に入って打線に元気がないね」

 指揮官が指摘したように、打線の状態がなかなか上向いてこない。今週17日のDeNA戦(横浜)から、6番・福留までの上位打線を固定。つまり、開幕を想定したベストオーダーで臨んでいるのだが、4試合でわずか5得点しか挙げられていない。内心は決して穏やかではないはずだが、和田監督はこう続けた。

 「1週間後に迫っているから、個人が状態を上げていくしかない」

 確かに、1番鳥谷から福留までいずれも実績十分の選手が揃う。いずれもオープン戦期間中は調整という位置づけで、逆にこの時期に好調でも意味がない。すべては「3・27」開幕のための準備。オープン戦は、あくまでもオープン戦なのだ。

 ここにシーズン特有の緊張感が加われば、打撃の中味もガラリと変わってくるはずだ。事実、4三振を喫したゴメスの言葉にも、そこまでの悲壮感は漂わない。

 「状態は悪くなかったけどね。ただ、悪い試合をしてしまったね」

 このままモヤモヤ感を抱いたまま終わるのか。それとも…。開幕まで残された試合は2つ。百戦錬磨の虎戦士たちに、猛打爆発を期待するのは、ぜいたくすぎるのだろうか…。 

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