則本、脱力0封締め「現段階の100%」憧れマー君の域へ着実

[ 2015年3月21日 05:30 ]

<中・楽>5回、エルナンデスを帽子を飛ばす力投で三振に打ち取った則本

オープン戦 楽天2―0中日

(3月20日 ナゴヤD)
 余力を残してマウンドを降りた。5回2死。楽天・則本はエルナンデスを144キロの直球で見逃し三振に仕留め、開幕前最後の登板を締めた。許した安打はわずかに2本。二塁すら踏ませず、毎回の5三振を奪った。「0点で抑えたことより、やりたいことができたのが収穫。現段階の100%は出せた」と充実した表情で振り返った。

 テーマはリラックスだった。目指すのは、元楽天のエース、田中(現ヤンキース)のように状況に応じてギアチェンジできる投球スタイルだ。「力むと、ここぞの場面でコントロールが甘くなって何度も痛い目に遭った。田中さんを見て力を入れる場所、抜く場所が僕にも必要と感じた」。この日はピンチがほとんどなかったこともあり、最速は146キロとやや抑えめ。それでも130キロ台後半の直球で空振りを奪う場面が目立ち「自分の追い求めていたものは間違いじゃなかった」と確信した。

 久米島キャンプ中に右肘に張りが出たため、実戦初登板は昨季よりも1週間遅い8日の中日戦(倉敷)。それでも徐々に状態を上げ、「体に負担がかかる」との理由でここまで封印していたスライダーも3回から解禁し「投げていなかったわりにコントロールできた」と手応えを口にした。

 オープン戦は3試合計10回で防御率0・00。開幕戦で投げ合う日本ハムの大谷は発熱で調整に影響が出ているが、新人から3年連続で大役を務める則本は、きっちり仕上げてきた。「大久保監督に“任せたぞ”と言われた。その言葉に恥じないよう、思いに答えたい」と1週間後の大舞台に思いをはせた。 

 ▼楽天・松井裕(9回から登板し、無安打2奪三振でオープン戦3セーブ目)開幕戦のつもりで投げた。みんなが良い形でつないでくれたので、気持ちを受け継いで一生懸命投げた。

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