マートン 球児超え4億5000万円!金本に次ぐ球団史上2位

[ 2014年12月17日 06:30 ]

代理人(左)とともに、契約書に笑顔でサインするマートン

 阪神は、マット・マートン外野手(33)と16日(現地時間15日)にテネシー州ノックスビルで来季の選手契約を締結したことを発表した。昨オフに2年契約を結び、2年目の来季は球団に選択権があった。年俸は約4億5000万円(390万ドル=1ドル約116円換算)で、09年金本知憲氏(46=スポニチ本紙評論家)の5億5000万円に次ぐ球団史上2位。虎6年目は、リーグ優勝と2年連続日本シリーズ進出を目標に掲げた。

 過去の実績と、今季残した成績をみれば妥当だろう。球団は、打率・338で初の首位打者を獲得したマートンに年俸約4億5000万円を提示した。今季の約350万ドルから40万ドルのアップが、昨今の円安効果で日本円に換算すれば1億円増。藤川球児(来季レンジャーズと契約濃厚)や城島健司らを抜き、阪神では07~09年の金本知憲の5億5000万円に次ぐ高額年俸だ。

 「阪神で6年目のシーズンを迎えることが決まりました。今年は日本シリーズに進むことができたけど、勝てなかったことが本当に悔しかった」

 契約できた喜びが真っ先に口をつく。そしてバッキー&ウィリアムスの助っ人最長7年に次ぐ、6年目突入。野手としては68~73年のカークランド、83~88年のバースに並び、虎史上最多となった。5月18日DeNA戦(甲子園)ではそのバースを超える通算744安打を記録。今シーズン終了時点では870安打まで伸ばした。打撃のスタイルこそ違うが、その実績は肩を並べるどころか、超えるところまで来た。

 「個人の成績は別にして、来シーズンは絶対に勝ちたい思いでいっぱいです。いつもタイガースファンの温かいサポートに感謝しています」

 勝負強い打撃でチームを引っ張ってきた。また、どんな時でも観客に精一杯のファンサービスを披露するなど、いまや助っ人の枠を超えて猛虎になくてはならない存在となっている。だからこそ日本一へ届かなかった、「あと一歩」が悔しい。クライマックスシリーズで広島と巨人を破り、9年ぶりの日本シリーズ進出。しかも甲子園での初戦に先勝しながら、その後に4連敗を喫した。来季こそ…の無念さは、海の向こうからも伝わってくる。

 打点王のゴメス、最多勝と最多奪三振の2冠に輝いたメッセンジャーの残留はすでに決定。最多セーブの守護神・呉昇桓(オ・スンファン)の契約締結も秒読み段階に入っている。各々のポジションでタイトルを獲った助っ人4人全員の残留が、今オフのFA補強失敗を忘れさせてくれる。球団創設80周年となる15年シーズンも、阪神打線はマートンが中心となる。

 ≪マートンアラカルト≫

 ★10年 入団1年目から、214安打のプロ野球記録を樹立。猛打賞もセ・タイ記録の24度。

 ★11年 180安打で外国人選手では初の来日初年度から2年連続最多安打を達成。9~10月には助っ人最長の30試合連続安打も。

 ★12年 攻守に精彩欠きイライラ…。コーチとの口論で2軍落ちも経験。「アイ ドント ライク 能見サン」でひと騒動。

 ★13年 打撃復活。4~8月は故障の新井良に代わって4番に定着。178安打で2年ぶり3度目の最多安打タイトル&ベストナイン。

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