賢介 3年ぶり古巣ハムで「現役生活を全うしたい」 精神的支柱に

[ 2014年12月17日 05:30 ]

真剣な表情で打撃練習をする田中賢

 日本ハムは16日、今季はレンジャーズ傘下3Aラウンドロックでプレーした田中賢介内野手(33)を獲得したと発表した。2年契約で総額3億円プラス出来高払い。3年目の契約は球団が選択権を持ち、最大で3年総額8億5000万円に及ぶ。背番号はかつてつけていた「3」に決まった。3年ぶりの古巣復帰となる田中は、17日に札幌市内で栗山監督とともに入団会見を行う。

 この日、早速、札幌市内の日本ハム室内練習場でトレーニングを行った田中は「球団から話があると思います」と語るにとどめたが、安どの表情をのぞかせた。田中は12年オフに海外フリーエージェント(FA)権を行使してジャイアンツとマイナー契約を交わし、メジャーで15試合に出場。今季はレンジャーズでメジャー昇格を果たせず、7月に自ら希望して契約を解除。自由契約となり、日米の全球団との交渉が可能となる中で、自身は「来季も基本は米国でプレーしたいが、オファーがあれば全て話を聞いてそこからフラットに考えたい」と話してきた。

 日本ハムは田中獲得を今オフ最大の補強と位置付け、栗山監督も「僕の中では来季構想の中に入っている」と言い続けてきた。田中は日本ハム時代に5度のゴールデングラブ賞を獲得した堅守に加え、2010年には打率・335、リーグトップの得点圏打率・419も記録。走攻守でチームをけん引し、13年間で4度のリーグ優勝に貢献。09年からは選手会長も務めた。

 球団では、二塁を本職とする田中だが、米国で三塁、遊撃、左翼もこなし、プレーの幅が広がった点も高く評価。さらに今季限りで稲葉と金子誠が引退し、小谷野と大引が他球団に移籍するなどベテランが抜け、田中にはプレーだけでなく、チームの精神的支柱としても期待している。田中はすでに周囲に「可能な限り日本ハムでプレーし、現役生活を全うしたい」と語っており、古巣を死に場所とする覚悟だ。

 ◆田中 賢介(たなか・けんすけ)1981年(昭56)5月20日、福岡県筑紫野市生まれの33歳。東福岡で2年春、夏、3年夏の甲子園に出場し、99年ドラフト2位で日本ハムに入団。06、07、09、10、12年にベストナインに輝き、06年から5年連続でゴールデングラブ賞を受賞。08年にはパ・リーグ唯一のフルイニング出場を記録した。1メートル76、78キロ。右投げ左打ち。

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