佐沼、初出場ならず　エース佐々木暉「これからは受験生として…」

＜利府・佐沼＞利府に敗れガックリの佐沼・佐々木暉

宮城大会決勝 佐沼２－３利府

（7月21日 コボスタ宮城）
　あと一歩及ばなかった。７回以降は、毎回得点圏に走者を進めた佐沼だが、２―３の惜敗。それでも笑顔で抱き合うナインに、利府を上回る大きな拍手が送られた。「涙は出ましたけど、笑顔が佐沼高校のいいところ。それを最後まで貫こうと思いました」。決勝までの全６試合に登板。この日を含め５試合で完投したエースの佐々木暉は、涙がかわいた顔をほころばせた。

　スタンドにはバス１８台、約７００人の生徒が応援に駆けつけたほか、ＯＢや登米市民らが多数訪れたため、右翼の外野席まで開放された。初の甲子園は逃したが、さわやかな「佐沼旋風」は確かに今夏の宮城大会を席巻した。「佐沼高校に入った以上、文武両道でいかないと。これからは受験生として頑張ります」。佐々木暉はそう言って、静かに球場を後にした。

　▼佐々木信行氏（７２年卒、佐沼ＯＢ、元ロッテ２軍監督、現野球解説者）よくやったと思う。大したもの。夢と感動を与えてもらって、ＯＢはみんな喜んでいました。