東海大甲府ミラクル！原貢さん教え子・村中監督が逆転切符

＜日本航空・東海大甲府＞優勝し、マウンドに集まり喜ぶ東海大甲府ナイン

山梨大会決勝 東海大甲府９－８日本航空

（7月21日 山日ＹＢＳ）
　ミラクル逆転切符だ。７回で５点ビハインド。だが、東海大甲府ナインは諦めなかった。９回、２点差に詰め寄り、なお２死一、二塁で山田の打球は二塁正面のゴロも二塁手のトンネルで１点差。途中出場の久野の中前打で同点に追いつき、石塚の右前適時打で勝ち越した。驚異的な粘り腰。村中秀人監督は目を真っ赤にして「本当に素晴らしい」と選手を称えた。

　２点リードの７回にまさかの７失点。しかし村中監督もナインも「絶対に逆転できる」と冷静だった。軟投派左腕の日本航空・井上に対し、１７安打中１６本が単打。そのうち１０本が中堅から逆方向と大振りせず、コンパクトな打撃を徹底した。采配もさえる。３点を追う９回無死、右打者もベンチに残す中で、あえて左の星野を代打で送り右前打で逆転の足掛かりを築いた。

　村中監督は東海大相模でエース左腕として、同学年の原辰徳（巨人監督）と甲子園に４度出場。５月２９日に７８歳で死去した原貢氏（東海大野球部名誉総監督）の指導を受けた。劇的な勝利で２年ぶりの甲子園。「貢さんが僕の背中を押してくれた」と感謝した。

　▼巨人・原監督（村中監督と東海大相模時代の同期）まずは甲子園出場おめでとう。村中監督は同期で、当時は“逆転の相模”と言われていたんだよ。オヤジ（貢氏）の大切な教え子の一人。本当に良かった。