阪神 4番候補新外国人を一本化 今季3A29発内野手獲り

[ 2013年10月31日 06:00 ]

2012年レッドソックス時代のゴメス

 来季の4番打者を調査中の阪神が、大リーグナショナルズのマウロ・ゴメス内野手(29)に候補を一本化したことが30日、明らかになった。今季はブルージェイズ傘下3Aで29本塁打をマークしており、長打力は折り紙付き。ゴメス本人も日本行きを希望しており、大砲獲得は秒読み段階に突入した。

 和田政権最終年となる3年目へ向け、複数存在していた4番候補がいよいよ絞り込まれた。阪神は兼ねてからナショナルズのゴメスを有力候補としてリストアップしてきたが、両球団内での話し合いはこの日までにほぼ終了。今後はゴメス自身との本格交渉に入ることから、待望の大砲獲得は秒読みとなった。

 「候補の1人。交渉ごとなので何とも言えない。こちらが決めても相手があること」

 球団幹部は慎重な姿勢を崩さなかったが、筆頭候補であることは示唆した。昨季の5位から2位へ躍進したとはいえ、CSはファーストSで広島に敗退。真の大砲不在による得点力不足は明らかで、4番打者獲得は来季へ向けた最重要の補強ポイントだった。

 8、9月と2度にわたって中村ゼネラルマネジャー(64=GM)が渡米し、水面下での調査を続けてきた。当初は米国出身の選手を中心にリストアップしていたが、今季はヤクルト・バレンティン、DeNA・ブランコらの中南米系選手が大活躍。球団内でも「路線」拡大の気運が高まったことで、獲得へ向けたゴメスの調査を進めてきた。

 ゴメスは今季、ブルージェイズ傘下3Aで29本塁打、73打点をマークした長距離砲で、昨年もレッドソックス傘下3Aで打率・310、24本塁打、74打点の好成績を残した。メジャー通算は2本塁打と少ないが、バレンティン、ブランコとも同様に実績は乏しく、近年はメジャーでの実績がそのまま日本球界に当てはまらない傾向がある。ドミニカ共和国出身でハングリー精神も持ち合わせており、進化する可能性を秘める「原石」と言えるだろう。

 「本人も日本行きを希望していることは、こちらも聞いている」

 別の球団首脳が明かした。ゴメスの日本球界入りに支障は今のところ何もない。9年ぶりV奪回へ、待ちに待った強打者獲得は、もう目前だ。

 ◆マウロ・ゴメス(Mauro Gomez)1984年9月7日、ドミニカ共和国出身の29歳。03年アマチュアFAでレンジャーズ入団。10、11年のブレーブスを経て12年レッドソックス移籍。同年5月13日にメジャーデビューを果たし、37試合で2本塁打、17打点の打率.275。3Aでは24本塁打、74打点の打率.310でリーグMVPに選ばれた。今季はブルージェイズに移り、3Aで3年連続20発超えとなる29本塁打など110試合で73打点の打率.249。9月にウエーバーでナショナルズに移籍した。1メートル88、104キロ、右投げ右打ち。

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2013年10月31日のニュース