精神面成長 ストッパー新沼が好リリーフ

[ 2013年7月11日 06:00 ]

<盛岡中央・高田>最後を締めた高田3番手・新沼

岩手大会1回戦 高田11―7盛岡中央

(7月10日 岩手県営)
 気持ちが入った球は、同じ高校生にはそう簡単に打たれない。4点リードの9回1死一塁。高田の新沼が、4番・八重樫に真っ向勝負の直球を投じた。力ない打球が二ゴロとなり、併殺。夏の大会初登板となった右腕が試合を締めくくった。

 「(村上)直人、浜田が気持ちのこもった投球をしていた。自分もしっかり、気持ちを入れて投げようと思った」

 背番号10の3年生。課題は精神面の弱さだった。練習試合で登板機会をもらっても、死球を怖がって内角球を投げきれず、痛打を浴び続けた。迎えた最後の夏。同点に追いついた直後の8回に伊藤監督から声を掛けられた。「おまえで勝負をかけるぞ」。開き直るしかなかった。「緊張とか言っていられない。やるしかないと思った」。8回2死から左打者・下村の内角直球で見逃し三振を奪った。ストッパーを任され2回無安打無失点。殻を破った瞬間だった。

 冬場はどんなに気温が低くても、球を投げ続けた。「投手陣で頑張ってきたし、捕手の(泉田)峻吾ともいろいろ話し合ってやってきた。内角で取った三振は、少しは成長したかな」と笑った。1メートル77の3年生右腕・新沼心(しん)。最後の夏にグンと伸びた。

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2013年7月11日のニュース