ヤクルト江村 プロでは先輩の弟、ロッテ・直也にライバル心

[ 2013年1月15日 13:35 ]

弟に対抗心を見せるヤクルトの江村

新士録 ヤクルト・江村将也

 昨秋ドラフトでヤクルトに入団した7人のうち最年長25歳の4位左腕・江村(ワイテック)は兄弟選手だ。5歳年下の弟・直也は、10年に大阪桐蔭からロッテに5位指名された捕手で、プロでは2年先輩。そんな弟には「社会人から入ったらちゃんとやらないとすぐにクビになるよ」と冗談交じりに脅されたが、「大学(日大)の先輩でもある館山さんのような投手になりたい。弟より先に1軍に上がって勝利に貢献したいですね」とライバル心をのぞかせる。

 4人きょうだいで、男は3人。「みんな“俺が一番”と言ってすぐにケンカになる」というほど、優しそうな表情からは想像できないほど性格はプロ向きだ。サインでも弟に対抗心を見せた。漢字を崩して書く弟に対して、兄は「家で弟のサインを見て一緒にするのもどうかと思って」と英語表記で「M Emura」に決定。ドラフトで指名を受けてから考えたというサインで、連日ペンを走らせている。

 お互いにライバル視する存在だが「1軍で活躍したい」という目標は同じ。年末年始は実家のある広島県内でともに自主トレを行った。イースタン・リーグでも対戦する可能性はあるものの、やはり1軍での勝負が来る日を待ちわびている。

 趣味は一日3回、甘い香りのお香をたくことで、試合前日の験担ぎはプリンを食べるという大の甘党。元日に結婚したばかりだが、新婚早々、新妻を広島に残して単身入寮したストイックな一面も併せ持つ。切れのある直球と鋭く曲がるスライダーを武器に、ライバルでもある弟よりも早く1軍の舞台に立ってみせる。

 ◆江村 将也(えむら・まさや)1987年(昭62)7月5日、広島県福山市生まれの25歳。佐野日大(栃木)では巨人・沢村の1学年先輩で、高3夏は背番号1を背負うも、甲子園出場経験はなし。日大を経て、社会人野球のワイテックに入り、昨夏の都市対抗では伯和ビクトリーズの補強選手として出場。1メートル80、70キロ。左投げ左打ち。

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2013年1月15日のニュース