グライ宝刀カーブで竜斬り ナゴヤDの連敗10で止める

[ 2012年5月17日 06:00 ]

<中・ロ>8回を無失点に抑え4勝目を挙げファンに応えるグライシンガー

交流戦 ロッテ3-1中日

(5月16日 ナゴヤD)
 大きく鋭い軌道で、中日打線を幻惑した。ロッテのグライシンガーが2回、主砲の和田、ブランコを連続空振り三振に仕留めたのはいずれもカーブ。ブレーキの利いた遅球がこの日の快投を支えた。8回3安打無失点。チームを5連勝と交流戦白星スタートに導いた。

 「きょうは低めを意識した投球ができた。中日は勝つのが難しいチーム。交流戦を最高の形でスタートできた」。前回登板の8日の日本ハム戦(QVCマリン)では直球を狙い打たれ、1イニング7失点。その反省から宝刀のチェンジアップに加え、カーブを多投した。抜群の緩急。5回まで無安打の安定感を見せた。

 好調のチームを引っ張る先発陣。その象徴が助っ人右腕だ。打線の援護がなくても常に粘り強く投げる。前回こそ崩れたが、6戦で5度のクオリティースタート(QS)。12球団トップのチームQS率79・4%に貢献している。かつてはヤクルト、巨人で2年連続最多勝。右肘を手術しここ2年で計1勝止まりだった。巨人を戦力外となり「チャンスをくれたロッテには感謝している。もう一度自分の力を発揮したい」と恩義を感じ、右腕を振っている。

 リーグ首位同士の対決を制し06年から続いていたナゴヤドームでの交流戦連敗は10でストップ。グライシンガーは「交流戦で優勝してみんなで喜びを分かち合いたい」。頼もしい助っ人が高らかに宣言した。

続きを表示

2012年5月17日のニュース