代名詞だ!東浜今季4度目完封でV 堂々4冠宣言も

[ 2012年5月17日 06:00 ]

<亜大・中大>優勝を完封で決めた東浜を中心に歓喜の輪ができる

東都大学野球第7週第1日 亜大1-0中大

(5月16日 神宮)
 ミスターゼロで独走V――。亜大が中大を下し、昨秋に続き2季連続のリーグ優勝を決めた。今秋ドラフトの目玉、エースで主将の東浜巨(なお)投手(4年)は散発3安打の好投を見せ、3試合連続の完封勝利。4奪三振で通算360奪三振とし、東都大学リーグ史上歴代5位に入った。

 色とりどりの紙テープが舞う神宮球場。歓喜の輪の中心には、人さし指を突き上げた東浜がいた。6回2死まで無安打投球。「0」が9つ並んだスコアボードを背に、東都の「ミスター・ゼロ」の笑顔がはじけた。

 「チームをまとめる側として不安の残る状況でシーズンに入っていたので、優勝は人一倍うれしい。まとめるよりも自分自身が苦しかった」。亜大で初めて投手として主将に就任。重責に加え右肘痛との闘いもあった。もがき苦しんだ今季を振り返り、大きく息をついた。11球団のスカウトが見守る前での投球。中大打線がスライダーに合っていると読み、直球とツーシーム中心に組み立てた。7回2死一、二塁でも代打・神里を136キロツーシームで左飛。持ち味の洞察力を生かした。

 直球は140キロ前後。昨秋に痛めた右肘の状態が上向かない中、打たせて取る投球に徹した。そう、バックを信じて。奪三振率は昨秋の8・23から5・82に激減。この日の4奪三振で東都歴代5位となったが、凡打の山を築くことこそが勝利への近道だった。「(味方の)守備がいいので三振を取る必要はない。みんなでつかんだ優勝」。まさにチーム一丸となって手にした栄冠だった。

 「4冠の一歩が踏み出せた」。31勝、21完封の右腕は、6月12日開幕の全日本大学野球選手権(神宮ほか)と秋季リーグ戦、明治神宮大会の制覇も宣言。10年ぶりの4冠へ、この先に待つ大舞台でも東浜が主役になる。

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