狙い通り…田中の“観察力”がオリの好機つぶす

[ 2011年5月6日 06:00 ]

<オ・日>5回2死満塁、打者・北川の時二塁走者・下山がけん制タッチアウト

パ・リーグ 日本ハム7―0オリックス

(5月5日 京セラD)
 5点差を追いかけるオリックスの最大のチャンスは一瞬で消えた。5回2死満塁、打席に立つ北川も3ボール1ストライクと圧倒的に打者有利だった。ところが、二塁走者の下山がけん制でまさかのタッチアウト。岡田監督が「あそこは仕掛ける場面でないし、同点の走者でもない。ボールカウント、守備位置、プロやからな。論外や」と嘆くのも当然だった。

 日本ハム側にとってみれば、狙い通りのプレーだった。5年連続ゴールデングラブ賞の二塁手・田中はこの3連戦で、オリックスの二塁走者は総じてリードが大きいと感じていた。試合前には八木に「オリックスはリードがずっとでかい。どこかでけん制のサインを出すかもしれない」とこっそりと伝えたという。

 そんな意思疎通があったからこそ、年に1度あるかどうかのサインプレーが完成した。「(田中)賢介はよく走者を見ていたし、八木もよくサインを見逃さなかった」と真喜志内野守備コーチ。普段は練習できないプレーだが、こういったところで春季キャンプの成果が如実に表れる。

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2011年5月6日のニュース