マグマあり、断崖絶壁のグリーンあり バーチャル融合の米男子ゴルフ「TGL」松山英樹参戦で「緊張した」

[ 2025年2月19日 04:30 ]

<TGL・松山>12番、チームメートとしてラウンドする(左から)マキロイ、ブラッドリー、松山(ゲッティ=共同) 
Photo By ゲッティ=共同

 バーチャルとリアルが融合した米男子ゴルフの新リーグ「TGL」は17日、米フロリダ州パームビーチガーデンズで行われ、米ツアー通算11勝の松山英樹(32=LEXUS)が初参戦したボストン・コモンGはザ・ベイGCに4―5で敗れた。松山は第1打でバーディーパットを沈めるなど、屋内でシミュレーターを使い、チーム戦で争う画期的な新リーグのデビュー戦で見せ場をつくった。

 記念すべき第1打が2・5メートルのバーディーパットだった。前半は3人が交互に打つ方式で、松山は3打目のグリーンでデビューを迎えた。2打目をピンに寄せたマキロイがラインを読み、勝負の一打は松山に託された。ボストンは直前にポイントが倍増する「ハンマー」を宣言。松山は緩やかなフックラインを沈めると右手でガッツポーズをつくった。

 「先週のトーナメントより全然緊張した」と言う。前日まで西海岸で開催されたジェネシス招待を終えるとチャーター機でフロリダ入り。場内は派手な照明や大音量の音楽が鳴り響き、競技中も歓声が聞こえる。百戦錬磨の松山も通常のツアーとは違う新リーグのデビュー戦にいつも以上に力が入った。

 4番ではバンカー越えのアプローチを寄せて危機を脱出するなど随所に見せ場をつくった。終盤の個人戦では23年全米オープン覇者のクラークと対戦。4―4で迎えた最終15番でイーグルを決められチームも惜しくも敗戦となった。試合後は「1番のパット以外は良くなかった」と反省、舞台は替わってもやはり勝負師だった。

 TGLはバーチャルとリアルが融合した新スタイル。平均的なパー4ならティーショットと2打目は巨大画面に向かって打つシミュレーションゴルフを採用。2打目は1打目の状況に応じフェアウエー、ラフ、バンカーの3種類からライ(ボール位置の状況)を選択して打つ。その後、舞台を移し50ヤード以内のショートゲームは“リアル”のバンカーやグリーン上でプレーする。

 1人40秒以内の制限時間「ショットクロック」が設けられ、展開がスピーディーで試合時間は約2時間。全選手がマイクを装着し、選手間の会話も聞こえる。画面上コースは断崖絶壁の上のグリーン、火山のマグマによるハザードなど非現実的なレイアウトも登場する。ファンを楽しませる演出の効果もあり、1月の開幕戦視聴者は90万人を超えた。

 参戦する24人は米男子ゴルフのスターばかり。全員がメジャー優勝経験者のボストンに加わった松山は「僕も加われて楽しみなシーズンになる」と話している。チームは現在5位と低迷するが、次週も参戦予定。「リベンジしたい」と巻き返しを期した。

【TGLアラカルト】
 ☆設立 タイガー・ウッズ、ロリー・マキロイらが発案、設立。会場はパームビーチ州立大内に新設されたアリーナ「SoFiセンター」。約87×約46メートル。観客席は最大1500人収容。入場料金は最も安い席で160ドル。
 ☆オーガスタと同じ砂 縦約14メートル×横約19.5メートルの巨大スクリーンに向かって打つ「スクリーンゾーン」と50ヤード以内のショートゲームを行う「グリーンゾーン」がある。バンカーの砂はオーガスタと同じものを使用。グリーンは360度回転し、油圧ジャッキでアンジュレーションを変更できる。
 ☆奇抜レイアウト 試合ごとに15ホールを採用。ひし形、三角形のフェアウエーなどシミュレーションゴルフならではの奇抜なレイアウトのホールもある。
 ☆賞金 賞金総額は2100万ドル(約32億円)。優勝賞金は900万ドル(約13億7000万円)で1人あたり225万ドル(約3億4000万円)。

 ▽大会方式 1チーム4人で6チームがリーグ戦を行い、上位4チームがプレーオフに進み、決勝は2戦先勝方式で優勝チームを決める。試合は1チーム3人が出場し、ホールごとに勝敗を決めるマッチプレー形式で争われ、そのホールの勝者にポイントが付与される。9ホールまでは3人が交互に打つ「トリプルス」、残り6ホールは個人戦の「シングルス」で行い、15ホールの合計ポイントの多い方が勝利チームとなる。ホールの獲得ポイントが倍増する「ハンマー」が1チーム3回使用できる。

続きを表示

この記事のフォト

「松山英樹」特集記事

「羽生結弦」特集記事

スポーツの2025年2月19日のニュース