宮城野部屋閉鎖案に「路頭に迷わないような形で…」罪なき力士たちを思いやる玉垣親方の祈り

[ 2024年3月9日 12:27 ]

宮城野部屋の前で取材に応じる師匠代行の玉垣親方
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 大相撲の宮城野部屋で師匠代行を務める玉垣親方(元小結・智乃花)が9日、審判部の親方として春場所(10日初日、エディオンアリーナ大阪)前日の土俵祭りに出席後、報道陣の取材に応じた。

 元幕内・北青鵬による暴力問題の影響で宮城野親方(元横綱・白鵬)が監督義務違反等に問われて師匠の立場を外れ、宮城野部屋は春場所後に伊勢ケ浜一門預かりとなる予定で存続の危機的な状況。8日に一門会が開かれて今後の処遇について話し合われたが結論は出ず、玉垣親方はこの日「春場所が終わってから処分の形が見えてくる」と見通しを示した。

 さらに、師匠代行の立場として部屋の力士たちの不安な胸中を案じた。「気持ちの置き所を考えないといけない。精神的なものは個人差がある。ただ力士の本分は一生懸命相撲を取ることなので、そういうことを考えずに気迫ある相撲を取ってほしい」。初日を迎える明日の朝稽古では、改めて部屋の力士たちに心構えなどを訓示するという。

 前日の会合では、春場所後にも宮城野部屋を無期限閉鎖するという厳しい案も一部から挙がった。暴力事件の被害者である力士たちがさらなる処罰を受ける理不尽極まりない状況にある。残された罪なき力士たちに対しては「みんな素直でまじめできちっとしてますよ」と人柄を評価。「この環境のまま、路頭に迷わないような形でもう一回頑張ってもらえたらどんなにいいか…」と祈るように言葉を紡ぎ「皆さまが納得する形で収まるしかないですね」と神妙な面持ちで話した。

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