岩井千怜 大会新18アンダーで開幕V 西郷真央との一騎打ち制した「新しい勝ち方」

[ 2024年3月4日 04:55 ]

女子ゴルフツアー ダイキン・オーキッド・レディース最終日 ( 2024年3月3日    沖縄県 琉球GC=6595ヤード、パー72 )

<ダイキン・オーキッド・レディース・最終日>優勝インタビューで笑顔を見せる岩井千怜(撮影・西尾 大助)
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 1打差の単独トップから出た岩井千怜(ちさと、21=Honda)が5バーディー、ボギーなしの67で逃げ切り、大会記録を4打更新する通算18アンダーで今季開幕戦を制した。昨年6月の宮里藍サントリー・レディース以来、9カ月ぶりのツアー通算5勝目。2打差の2位には西郷真央(22=島津製作所)が続いた。

 ウイニングパットを沈めて右拳を突き上げた岩井千に、沖縄の観客から祝福の指笛がこだました。西郷との激しい一騎打ちを制しての今季初優勝。勝負が決してホッとすると、少しだけ涙があふれた。世界を見据える21歳にとってこの上ないシーズン幕開けになった。

 「一騎打ちはあまりやったことがないので、どうなるんだろうと楽しみだった。新しい勝ち方。絶対に勝つという思いでやっていたので良かった」

 首位から出て3度も並ばれた。相手は実力者。けれど、一度も単独首位の座は渡さなかった。終盤、14番パー4で第2打を2メートルに寄せて単独首位に立つ。前日ダブルボギーの15番で6メートルのバーディーパットは「寄せる」ことを意識してパーセーブし、ボギーの西郷との差を広げた。「状況判断しながら、攻めるところの見極めができた」。果敢な攻めが魅力の21歳に加わった押し引きの冷静さ。大会記録を大幅に更新しての勝利は必然だった。

 このオフは「今までで一番鍛えた」と語るほど、体をいじめ抜いた。週4回×2時間、夕食が食べられなくなるほどのウエートトレーニング。双子の姉・明愛と「あと1回!」と励まし合いながら取り組んだ。最終日のパーオン率は全体1位の94.44%。「スイングに安定感がある」と取り組みの成果が、今季初戦から表れた形だ。

 この優勝で世界ランクは現在の66位から50位近くに上がる見込み。「五輪も頭に入れながらプレーしていた」。目標の海外メジャー出場、その先のパリ五輪に向けても大きな1勝になった。

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