蛭田みな美のENJOYゴルフ‼②1Wでのアドレス

[ 2024年1月26日 12:00 ]

蛭田みな美のENJOYゴルフ‼②1Wでのアドレス
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 昨季、1Wの飛距離と方向性アップに成功した蛭田みな美プロ。その要因はアドレスの形を変えたことにあると言います。安定感のあるアドレスで構えることによって、体の軸を中心にした素早い回転が可能になったそうです。アベレージゴルファーで飛距離や方向性に悩む人はぜひ実践してみましょう。パートナーはティーチングプロのジミー常住氏です。 動画で見る・蛭田みな美のENJOYゴルフ‼②

 常住 アドレスの形を変えたということですが、どのように変化したのでしょうか?

 蛭田 以前は構えた時に棒立ちと言いますか、あまり膝を曲げることなく立っていたんです。それを昨年から少し膝を曲げ、重心の位置を低くする構えに変更しました。

 常住 棒立ちだとデメリットがあったわけですね?

 蛭田 バックスイングした際、体の右サイドが揺れる感じがあり、スムーズにクラブを上げることができていないと感じました。それがショットにも少なからず影響していたと思います。ところが、膝を曲げて重心を落として構えると、トップ・オブ・スイングまで体を回しても、体の揺れを感じなくなったんです。

 常住 重心を低くすることにより、土台となる下半身が安定したのでしょう。

 蛭田 そうだと思います。さらに、バックスイングでは、右足股関節の上に上体が乗っている感覚がありました。常に同じ位置にクラブを上げることができたせいか、ミート率も上がったんです。それが、1Wの飛距離アップや方向性アップにつながったと思います。

 常住 アベレージゴルファーにも体の右サイドが揺れる人は多いんですよね。それがスエーにもつながり、ミート率低下の原因にもなっています。

 蛭田 膝を曲げて重心位置を低くするアドレスは、右膝の位置が変わりにくいので、スエーには有効ですね。

 常住 具体的にどれぐらい膝を曲げると良いのでしょうか?

 蛭田 身長や体重など個人差があるので、具体的な数字は言えませんが、立った姿勢からジャンプしてみましょう。着地した瞬間の膝がどれだけ曲がっているかをチェックし、その角度まで膝を曲げて構えるのがお勧めです。スタンス幅は肩幅よりも少し広いぐらいで良いでしょう。

 常住 特に1Wは広めの方が安定しますからね。

 蛭田 基本的に1Wは飛距離を稼ぐクラブですし、飛ばし屋でスタンス幅の狭い人は見かけません。スタンス幅が狭いと、動ける範囲も狭くなるので、ヘッドスピードも上がりにくくなります。

 常住 その他、変わったポイントはありますか?

 蛭田 以前は足裏の真ん中辺りに重心を感じていましたが、今は少し踵寄りで重心を感じています。その結果、アップライト気味だったスイング軌道を修正することができ、ボールに力を伝えやすくなったと思います。ちなみに、1Wでのボール位置は左足踵の延長線上で、アイアンはボール1個分内側です。体のラインは飛球線に対してスクエアに構えています。

 (取材協力=福島・ゴルフプラザニューウイング)

 ◇蛭田 みな美(ひるた・みなみ)1997年(平9)7月15日生まれ、福島県出身の26歳。3歳でゴルフを始め学法石川高時代の14年世界ジュニアで個人3位、永井花奈と組んだ団体戦で優勝。同年日本女子アマ優勝。16年プロ入り。23年CATレディースでツアー初V。家族は両親と姉、プロゴルファーの兄・玲於(28)。

 ◇ジミー・常住 本名・常住治臣(つねずみ・はるおみ)1981年(昭56)12月15日生まれ、東京都出身の42歳。日本プロゴルフ協会(PGA)会員。

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