炎鵬、初場所の出場可否は年明けの精密検査後に判断「諦めなければ良い結果が」前例のない復活劇へ

[ 2023年12月12日 17:31 ]

宮城野部屋で18番の申し合い稽古を行った炎鵬(撮影・前川 晋作)
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 大相撲の元幕内・炎鵬(29)が12日、東京都墨田区の宮城野部屋で18番の申し合い稽古を行った。

 脊髄損傷の大ケガで夏場所を途中休場。自力で立つこともできない寝たきり状態から日常生活を取り戻し、四股、すり足、一丁押しと少しずつ段階を踏んで稽古の強度を上げていった。今月6日、約7カ月ぶりとなる実戦稽古を再開。申し合いに参加するのは、この日がケガ明け3度目だった。

 西十両3枚目だった夏場所から休場が続き、九州場所の番付は東三段目22枚目。初場所(来年1月14日初日、東京・両国国技館)は三段目下位まで番付を落とすことが予想される。稽古を見守った間垣親方(元幕内・石浦)が「今出たとしてもあの番付(三段目)だったら負けないのでは」と評価するほど、実戦稽古を再開した炎鵬のパワーやスピード、うまさは戻りつつある。それでも本人は「焦りと油断は禁物」と慎重な姿勢を崩さなかった。

 「0から(のスタート)なので、もうどこまで落ちてもいい。下は見ていないので」。初場所も全休なら序二段まで番付を下げることになるが、そこは全く気にしていないようだ。

 年明け、初場所を前に精密検査を受診する予定。そこで医師からのGOサインが出た上で、相撲勘や立ち合いの恐怖心などが問題なければ出場の可能性も高まる。大相撲の世界で脊髄損傷から復帰した例はほとんどない。「諦めなければ良い結果が待っていると思う。自分にしかできないチャンス。やるしかないでしょ」。前例のない挑戦へ、力強い言葉を紡いで前を見つめた。

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