青学大・原晋監督「社会課題を解決できるスポーツ」来年以降の箱根駅伝全国化を再提言

[ 2023年10月19日 16:09 ]

マイナビアスリートキャリアのトークイベントに参加した原晋監督(右から2人目)
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 アスリート向けキャリア支援サービス「マイナビアスリートキャリア」によるトークイベントが19日、都内で行われ、箱根駅伝4連覇などに導いた青学大駅伝部の原晋監督(56)がゲスト参加した。

 選手の主体性を生かす指導法や、社会で活躍できる人材育成の指導者のあり方などをテーマにトークを展開。さらに「箱根駅伝を全国化すべき」と持論を語った。今年1月2、3日に箱根駅伝が第100回を迎えるが、この節目限定で参加資格を関東の大学だけでなく全国に拡大。14日の予選会で関東以外の大学は全滅したが、今後も全国化を続けていくべきとした。

 「地方大学さんも不確定要素の中で投資はできない。ルールとして箱根駅伝全国化が明文化されれば、地方大学も準備する」と言い、予選会に出場した立命大の伊坂副学長も登壇していたため「間違いなく立命館大学さんが準備を始めたら箱根に出るでしょう、10年以内に優勝争いできると思っていますけどね」と語った。

 「社会課題を解決できるスポーツにならないと単なるスポーツに過ぎない」と熱心に語り、「今、社会は東京一極集中。地方はもの凄い人口減。箱根駅伝に出てる選手のデータでは7割強が地方から関東エリアに来ている」と指摘。「東京に来て東京の文化を感じたら、そのまま東京に残る。どんどん地方が疲弊してくる。地元の子が地元に残って地元に就職するというような構図をつくってあげれば地方が活性化される。ふるさと創生になる」と熱心に語った。

 「箱根に出ることになれば、そこには監督、コーチ、トレーナーの雇用が生まれる」と言う。「地方でも箱根駅伝出れなら、我が村から箱根に選手を出そうということで、競技人口の拡大にもつながる」とし「社会の課題に対して解決できる手段として箱根って全国化すべきですよねっていう発想になってくるんですけども。残念ながらそういう視点を持つ指導者が少ないというところが、私は残念で仕方ない。短期的なメリットばかりを追う指導者がはびこっている現状は嫌ですね」とバッサリ言い切った。

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