新弟子検査の体格基準を事実上撤廃 小兵力士の活躍を受けて門戸開放 運動能力検査が12年ぶり復活へ

[ 2023年9月28日 20:01 ]

両国国技館
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 日本相撲協会は28日、東京・両国国技館で理事会を開き、新弟子検査の体格基準を撤廃することを発表した。

 これまでは身長1メートル67、体重67キロ以上(中学卒業見込み者は1メートル65、65キロ以上)が体格基準となっていたが、それに満たない者は第二検査(運動能力検査)を受験して合否が決まることとなった。これにより、体格基準は事実上“撤廃”。かつて豊ノ島や磋牙司らが受験した「第二検査」が約12年ぶりに復活する。第二検査は会場の都合上、東京場所のみで開催。早ければ来年初場所の検査から実施される。

 体格基準撤廃は、入門の門戸を広げるため。相撲協会広報部の西岩親方(元関脇・若の里)は「これまで身長や体重が足りなくて諦めた若者もいた。今は輝鵬とか炎鵬とか小さい人もたくさん活躍している。大きいだけが相撲じゃないので」と狙いを説明した。

 かつての体格基準は1メートル73、体重75キロ以上で、それに満たない1メートル67、67キロ以上の者は第二検査を受験して合格する必要があった。12年夏場所から、第二検査を廃止して1メートル67、67キロ以上に引き下げられた。その後、身長が足りなくても背伸びして合格する力士が続出。体格基準は“形骸化”されていた。

 輝鵬(24=宮城野部屋)は、昨年8月の新弟子検査時には身長が1メートル66で体格基準を満たさず。全国学生選手権で優勝して幕下15枚目格付け出し資格を得ていたため体格基準は不問となったが、付け出し資格がなければあわや不合格という事態だった。それでも入門後は負け越しなしで関取に昇進。小兵力士の活躍が、体格は関係ないということを証明した。

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