逸ノ城 電撃引退 持病の腰痛悪化も…相撲協会には残らず今後は未定

[ 2023年5月5日 04:41 ]

引退会見を行った逸ノ城(左)と師匠の湊親方(撮影・前川 晋作)
Photo By スポニチ

 日本相撲協会は4日、モンゴル出身で西前頭13枚目の逸ノ城(30=湊部屋)の現役引退を発表した。

 昨年名古屋場所で初優勝したが、3月の春場所後に持病の腰痛が悪化し稽古もできない状態だった。師匠の湊親方(元幕内・湊富士)には慰留されたが、2日に引退を決断。東京・両国国技館で会見した逸ノ城は「体の方が言うことを聞かなかった。歩くのも横になるのもつらかった。残念です」と心境を述べた。

 鳥取城北高での相撲留学を経てプロ入り。新入幕の14年秋場所で13勝するなど旋風を起こした。200キロ台の巨体を生かした右四つの攻めで上位を苦しめたが、代償として度重なる腰痛が出世を妨げた。21年に日本国籍を取得したものの、日本相撲協会には残らず今後も未定という。

 昨年秋場所後には師匠夫人への暴行疑惑が発覚し、師匠との確執も伝えられた。会見場には双方違う入り口から登場。師匠は断髪式開催について明言を避けるなど、2人の溝が完全に埋まりきっていないようにも見受けられた。

 ◇逸ノ城 駿(いちのじょう・たかし=本名・三浦駿)1993年4月7日生まれ、モンゴル・アルハンガイ県出身の30歳。2010年に鳥取城北高へ相撲留学。13年に全日本実業団選手権個人で優勝し湊部屋に入門。14年初場所に幕下15枚目格付け出しで初土俵。所要4場所で同年秋場所に新入幕。同年九州場所で新関脇。21年9月に日本国籍取得。優勝1回。殊勲賞3回、敢闘賞1回。金星は現役最多の9個。通算成績は408勝328敗73休み。得意は右四つ、寄り。1メートル91、219キロ。

続きを表示

「羽生結弦」特集記事

「テニス」特集記事

2023年5月5日のニュース