稲見萌寧、スイング大改造 生命線「パーオン率」1位奪回、パリ五輪へ「ゼロからのスタート」

[ 2023年3月2日 04:30 ]

プロアマで笑顔を見せる稲見萌寧(撮影・西尾 大助)
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 女子ゴルフの今季開幕戦、ダイキン・オーキッド・レディースは2日、沖縄県南城市の琉球GCで開幕する。昨季メルセデスランク3位の稲見萌寧(23=Rakuten)は1日、プロアマ戦で調整した。今オフにはスイングの大改造に着手。新スタイルで昨季わずか0・0154%差で3連覇を逃したパーオン率1位の奪回、そして24年パリ五輪出場を視野に一歩を踏み出す。

 肉体もスイングも大きくなった。稲見は今オフ、スイングの大改造に着手したことを明かした。「どこが変わったと言われれば全部です。始動からトップ、切り返し、体、クラブの動きとか…」。まだ完成とは言えないが、軌道はよりニュートラルに。球筋は従来よりも強くストレート系のフェードに。飛距離も徐々に伸びているという。

 昨季途中、スイングに違和感を持った。腰の痛みも消えず、負担の少ないスイングを模索。試行錯誤の末、昨年末には思い切った大改造を決断した。「そこそこ変化はできた。試合で自分のものにできるか」。スイング改造と並行し、トレーニング漬けの日々も送った。キックボクシングも継続し、体重は4キロ増えた。

 その先にはパーオン率1位の座を奪還したい思いがある。昨季は最終戦で山下に逆転され、部門3連覇を逃した。その差0・0154%。「あと1回乗せていれば」と悔やんだ。「パーオン率は小さい頃からの生命線。スタッツで気にするのもパーオン率。トップに立ちたい」と稲見。目標とする複数回優勝へのバロメーターともなる。

 銀メダルを獲得した東京に続き、24年パリ五輪出場にも色気を見せる。「銀メダルを獲って終わった方が格好いいかな、とも思ったけど五輪は絶対出たい。そのためには世界ランクを上げていけたら」。現在、日本勢6番手の世界ランク38位で、今年も重要な一年となる。「ゼロからのスタート。ルーキー気分です」。スイングも新たに新生・稲見の元年が幕を開ける。

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2023年3月2日のニュース