報徳学園・石橋チューカ 女手一つで育ててくれた母へ感謝のトライ 決勝でも「恩返しのプレー見せたい」

[ 2023年1月6日 06:00 ]

全国高校ラグビー大会準決勝   報徳学園26-12天理 ( 2023年1月5日    花園ラグビー場 )

<天理・報徳学園>前半 右スミにトライする報徳学園・石橋チューカ(左)  (撮影・成瀬 徹) ・
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 高校日本代表候補の報徳学園No・8石橋チューカ(3年)が貴重なトライを奪った。7―0の前半29分、中央ラックから右へと展開されたパスは転がったが、うまく拾って一気に加速。スペースを突いてインゴールへと飛び込み「みんながつないでくれたボール。トライを決められて良かった」と笑みを浮かべた。

 ナイジェリア人の父と日本人の母の間に生まれ、両親は離婚。母・淳子さんに女手一つで育てられ、高校入学後はOBで元日本代表の高木重保さんの実家に下宿し、高木さんの母、佐代子さんと2人で暮らす。「おばあちゃん」と慕う佐代子さんは連日、応援に来ており、母・淳子さんは2回戦に続いて決勝に駆けつける予定だ。

 「ここまで来られたのは周りが支えてくれたおかげ。恩返しのプレーを見せたい」。突破役としてだけでなく、攻守での献身的な働きが光る。前日には同学年のジョーンズ日光にバリカンで刈り込んでもらうなど気合十分の背番号8は「歴史に残るような試合をして優勝したい」と力を込めた。

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2023年1月6日のニュース