どうした大坂…2度制覇の全米OPで初の初戦敗退「いいプレーができたとは言い難い」

[ 2022年9月1日 04:00 ]

全米オープン第2日 ( 2022年8月30日    ニューヨーク ビリー・ジーン・キング・ナショナル・テニスセンター )

女子シングルス1回戦でポイントを奪われた大坂
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 女子シングルス1回戦で2年ぶり3度目の優勝を目指した世界ランキング44位の大坂なおみ(24=フリー)が6―7、3―6で同19位のダニエル・コリンズ(28=米国)に敗れた。過去3戦全勝で1セットも落としたことのなかった相手にストレートで屈し、7度目の出場で初の初戦敗退。男子シングルス1回戦で世界95位のダニエル太郎(29=エイブル)は4―6、7―6、2―6、2―6で同91位のリシャール・ガスケ(36=フランス)に敗れた。

 またもや、大坂が初戦で散った。今季4大大会は全豪3回戦が最高で、全仏は1回戦で敗退し、ウィンブルドン選手権は欠場。全米は2度の優勝経験があり、過去6度の出場は1、2回戦で負けたことがない。最も得意な大会でも、白星は遠かった。グランドスラム2大会連続の1回戦敗退は本戦デビュー7年目で初の屈辱。会見では時折笑みを浮かべつつ「守りに入りすぎた。フォアハンドを信じて打つことができなかった。いいプレーができたとは言い難い」と首をひねった。

 5月に左アキレス腱を痛めて全仏オープン後に離脱した。7月には19年から指導を受け、4大大会2勝を支えてくれた戦術家のフィセッテ・コーチ(ベルギー)との契約を解消。夏のハードコートシーズンに向けてケガの完治を優先したい自身と、故障と付き合いながらウィンブルドン選手権への出場を求めるコーチとの考え方の隔たりが、一因だった。父フランソワ氏をコーチにつけ、8月2日にツアー復帰。急ピッチで調整した結果、前哨戦で腰痛を発症した。

 今夏は全米までに3大会に出場し、途中棄権を含めて1勝3敗と低迷。練習不足の影響で鋭いフォアハンドは影を潜め、実戦不足から勝負強さも欠いた。8度握ったブレークポイントをものにしたのは2度だけ。9度のダブルフォールトを記録したコリンズも本調子ではなかったが4度目の対戦で初めて敗れ「積極的に仕掛けてくる相手を止められなかった」と唇をかんだ。

 次戦は東京・有明で3年ぶりに開催される東レ・パンパシフィック・オープンに出場予定だ。「最終目標は楽しむこと。もちろん勝った方がより楽しい。(好調時と)何が違うかはよく理解できていない。分かれば修正できるんだけど」。連覇の懸かる母国大会でふがいない姿は見せられないが、トンネル脱出の糸口は見えない。

 ◆テニス全米オープンはWOWOWで全日生中継。WOWOWオンデマンド、WOWOWテニスワールドで全コートライブ配信。

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