横審委員長、白鵬にも苦言「何で万歳できるんだろう」 膿発言も「横綱としておかしい」

[ 2017年11月28日 07:07 ]

横綱審議委員会定例会合 ( 2017年11月27日    両国国技館 )

優勝から一夜明け、会見の席に向かう白鵬
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 横綱・白鵬(32=宮城野部屋)の九州場所千秋楽の言動に対し27日、横綱審議委員会から厳しい意見が相次いだ。前人未到の40回目の優勝を果たした白鵬は、前日の優勝インタビュー後に観客に万歳三唱を求め、物議を醸した。

 横審の北村委員長はこの日の委員会終了後に「これだけ相撲協会が日馬富士問題で厳しい状況にある大変な中で、何で万歳ができるんだろうと。白鵬自身が日馬富士の事件の時に現場にいたわけですし、場所中には11日目に物言いの問題を起こした。みんなで万歳しましょうという空気はよく分からないなと」と苦言を呈した。

 さらに暴行問題がまだ捜査中にもかかわらず「場所後に真実を話し、膿(うみ)を出し切って日馬富士関と貴ノ岩関を再びこの土俵に上げてあげたい」と話したことも問題視。「横綱といえども自分がそういうふうなことを勧めるようなことは言えないはずだと思います。相撲界の膿を出すですか?それが何を意味するのかよく分からないのですけど、そういうことを言うのは横綱としておかしいのではないか。そういう意見が多かった」と厳しく指摘した。

 白鵬はこの日、福岡市内のホテルで優勝一夜明け会見。通常なら祝福ムードに包まれるが、会見前に宮城野部屋関係者から「質問は相撲に関するものだけにしてほしい」と異例の要望があり、ピリピリムードを漂わせた。宮城野親方(元幕内・竹葉山)は「(捜査が終わっていない段階での話は)相撲協会に止められている」と説明。横綱は28日にも鳥取県警の聴取を受ける予定で「見たものを見たまま申し、後は結果を待つだけ」と神妙な表情で話した。

 千秋楽のパフォーマンスについては「ファンの人に笑顔で祝福されながらという思いがあったが、力士代表として自分の言葉をしっかり伝えたかった」と思いを語り、「精神的にも肉体的にも厳しい場所だった。(暴行問題については)後は関係者のみなさんに任せたい」と話した。

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