横綱初競演!稀勢 白鵬とがっぷり握手、祝福に笑顔

[ 2017年2月4日 05:30 ]

成田山新勝寺での節分会で、横綱白鵬(左)と握手する新横綱稀勢の里=3日、千葉県成田市
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 第72代横綱となった稀勢の里(30=田子ノ浦部屋)が3日、千葉県成田市の成田山新勝寺で行われた節分会に参加。昇進後初めて対面した第69代横綱・白鵬(31=宮城野部屋)から祝福され、求められた握手に応じた。力士らが参加した豆まきは昨年より1万8000人多い6万8000人が集まり、大観衆の前でのサプライズとなった。

 横綱昇進後、稀勢の里が白鵬と顔を合わせたのはこの日が初めて。午前11時からの1回目の豆まきでは軽く言葉を交わした程度だったが、午後1時30分からの2回目が始まる前に、白鵬が稀勢の里に右手を差し出した。新横綱は笑顔で呼応。土俵上で激闘を繰り広げてきた両者の、かみしも姿での和やかな2ショットとなった。

 先輩横綱の求めに応じた稀勢の里は、会話の内容を「秘密」とはぐらかしたが、白鵬は「おめでとうと言った」と説明した。12年4月8日に栃木県佐野市で行われた春巡業では、山稽古(屋外稽古)で胸を合わせた後に握手したことはあるが、めったに見られないサプライズとなった。

 1月27日の明治神宮奉納土俵入りは史上2位の1万8000人を集めたが、稀勢の里フィーバーは相変わらずだ。力士らが参加した豆まきの来場者は1回目が4万人、2回目が2万8000人。昨年はそれぞれ3万人、2万人で、1万8000人増となった。13年連続で成田山新勝寺の節分会に参加している稀勢の里は「そういうところでやれるのは光栄」と話した。豆まきは「アゲンスト(の風)がきつくて」と苦戦しながらも「温かい声援を頂いたので」と終始笑顔だった。

 この日は茨城県民栄誉賞が贈られることも決まった。同県出身では、優勝経験のある武双山(現藤島親方)、水戸泉(現錦戸親方)に加え、大関に昇進した雅山(現二子山親方)が特別功労賞を贈られたが、県民栄誉賞受賞は角界初。名だたる郷土の先輩をも超えた。

 連覇を目指す春場所(3月12日初日、エディオンアリーナ大阪)での最大のライバルは、やはり白鵬だろう。番付で肩を並べても「実績的にはレベルが違う。同じとは思っていない」という。優勝37回の最強横綱に追いつくには鍛錬あるのみ。求める福を聞かれると「ない。しっかり稽古するだけ」と表情を引き締めた。

 ▽成田山新勝寺・特別追儺(ついな)豆まき式参加者 角界からは、白鵬、稀勢の里に加え、平幕の御嶽海、遠藤、隠岐の海。芸能界からはNHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」に出演している前田吟、苅谷俊介、菜々緒、山口紗弥加、光浦靖子も参加。歌舞伎役者の市川海老蔵は1回目だけ参加した。

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