錦織の五輪イヤー開幕!初戦完勝 いきなりブレークも冷静

[ 2016年1月7日 05:30 ]

今季の初戦を危なげなく勝利した錦織のリターンショット (AP)

男子テニス ブリスベン国際

(1月6日 オーストラリア・ブリスベン)
 男子テニスのブリスベン国際は6日、オーストラリアのブリスベンで行われ、男子シングルス2回戦で世界ランキング8位で第2シードの錦織圭(26=日清食品)が同65位のミハイル・ククシュキン(28=カザフスタン)に6―3、6―4で勝ち、4年連続8強を決めた。2016年シングルス初戦を制し、4大大会初制覇、リオデジャネイロ五輪メダル獲得へ、白星スタートを切った。8日の準々決勝で世界18位のバーナード・トミック(23=オーストラリア)と対戦する。またグリゴル・ディミトロフ(24=ブルガリア)と組んだダブルスでも準決勝に進んだ。

 トップ8の力を見せつけた。第1セットの第1ゲーム、最初のサービスゲームを落とす不安な立ち上がりにも、錦織は冷静さを失わなかった。「相手の方が、スタートが良かった。出だしが悪かった割に落ち着いてできた」と満足げに振り返った。

 ククシュキンとは過去3戦3勝。第1セットは2ゲームを先取されたが、第3ゲームのブレークポイントをしのぐと安定感を取り戻した。相手が判定をめぐって審判とやり合った4―3の第8ゲームでブレークに成功。「(途中から)自分がコートを広く使っていくことができたので、展開が変わった」とストローク戦ではコートを広く使って揺さぶり、そのままの流れで押し切った。

 年末のオフは米カリフォルニアでマイケル・チャン・コーチらと合宿を行い、その後は拠点を置くフロリダで練習を積んだ。「もう少し伸ばしたいところを重点的にやった」といい、特にサーブは課題の1つだった。この日、第1サーブが決まる確率は66%で「まだまだ良くなると思うが、十分良かった」と好感触をつかんだ。

 16年の目標はグランドスラムとオリンピックでの優勝だ。「メダルを獲れる位置にいるし、メダルを獲りたい気持ちも大きくある」と五輪への強い思いを口にする。ブリスベン国際は過去3年連続で4強入りするなど、相性のいい舞台。18日に開幕する4大大会初戦の全豪オープンに向け、大きな弾みをつけたい大会でもある。「まだ1試合目。問題点はあるが、いいプレーができた」と手応えを得た。白星スタートで、錦織の五輪イヤーが幕を開けた。

【錦織のブリスベン国際】

 ☆16強(12年) 世界25位の錦織は1回戦で同81位のシュテベ(ドイツ)に3―6、6―1、6―4の逆転勝ち。2回戦では06年全豪準優勝で同44位のバグダティス(キプロス)にストレートで敗れた。 ☆4強(13年) 世界19位の錦織は1回戦で同49位のマトセビッチ(オーストラリア)に7―5、6―2で勝利。準決勝では同3位で第1シードのA・マリー(英国)と対戦。第1セット4―1とリードしたところから一気に失速し、左膝の故障のため第2セット途中で棄権した。

 ☆4強(14年) 世界17位の錦織は初戦の2回戦でエブデン(オーストラリア)に6―2、6―4のストレート勝ち。準決勝では元世界1位のヒューイット(オーストラリア)に敗れた。

 ☆4強(15年) 世界5位の錦織は初戦2回戦でジョンソン(米国)に6―4、7―5で勝利。準決勝ではラオニッチ(カナダ)との接戦に敗れた。ダブルスではツアー初の決勝進出も準優勝に終わった。

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