シニアトッププロ 震災復興支援継続の重要性説いた

[ 2012年10月10日 06:00 ]

笑顔でラウンドする高見和宏

東日本大震災復興支援プロジェクト スポニチ・チャリティーゴルフ・シニアプロアマ大会2012

(10月9日 千葉県千葉市 平川カントリークラブ)
 東日本大震災の被災地復興へシニアのトッププロが継続支援を誓った。復興支援プロジェクトには男子は飯合肇(58=フリー)、加瀬秀樹(52=アイテック)、高見和宏(52=フリー)ら24人、女子は日本女子プロゴルフ協会相談役の樋口久子(66=富士通)ら12人が賛同。アマチュアとともにチャリティーゴルフを楽しんだ。集まったチャリティー金100万円は毎日新聞東京社会事業団を通じて震災遺児を応援する毎日希望奨学金に寄付された。

 薄曇りで肌寒いスタートだったが、参加者の熱気に午後から爽やかな秋空が広がった。東日本大震災被災地の復興支援を目的としたチャリティーゴルフは今年で2年目。男子プロは力強いショット、女子プロは熟練の技を遺憾なく発揮した。アマもプロのワンポイントレッスンを受けてスコアアップ。充実した一日をそれぞれが過ごした。

 この大会に3年連続で出場している飯合は震災後、個人的にコンペを開き、そこで集めたお金を被災地へ贈ってきたという。それでも、個人でやるには規模に限りがあり「みんなでまとまってやれるこういうイベントはいい。これからも続けてほしい」と継続的なサポートの重要性を説いた。

 この大会の趣旨に賛同してきたプロの中には自ら積極的に復興への支援に乗り出す動きも出てきた。現在、シニアツアーで賞金ランク2位を走る高見は「来年、東北で試合形式の大会をやりたい。賞金ランク加算のツアーでできるかは分からないけど、後援競技でもやれるようにしたい」とシニア大会を計画していることを明かした。

 きっかけは9月に知人からの要請を受け、岩手と福島でコンペに参加したこと。「地元でトーナメントをやりたいという人がいたので、その人たちに会ってコンペに出た。飯合さんとか(尾崎)健夫さん、室田さんや加瀬さんを呼べれば地元も盛り上がる。復興の助けになるかは分からないけれど、ゴルフが好きな人たちに喜んでもらえる」と大会実現へ交渉役を買って出た。

 高見をサポートし、岩手にも出向いている加瀬も「男子は東北での試合がないからやりたい。仙台でレギュラーツアー(JCBクラシック)があった時には大勢の人が見に来てくれた。つらい時を忘れられる時間を与えられるのではないか」と意義を強調した。

 震災から1年7カ月。今なお、被災地では厳しい生活を余儀なくされている人もいる。復興への道のりは長く険しい。この日、トッププロは継続した支援こそが力になるとの思いを新たにした。

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