フェデラー最多7度目V 世界ランク1位復帰

[ 2012年7月10日 06:00 ]

男子シングルスで史上最多7度目の優勝を果たし、ガッツポーズするロジャー・フェデラー

ウィンブルドン選手権最終日

(7月8日 英ロンドン・オールイングランドクラブ)
 男子シングルス決勝で、ロジャー・フェデラー(30=スイス)が英国勢で76年ぶりの優勝を狙ったアンディ・マリー(25)に逆転勝ちし、3年ぶりの優勝を飾った。ピート・サンプラス(米国)らに並ぶ最多7度目の制覇で、30代のウィンブルドン王者は75年のアーサー・アッシュ(同)以来37年ぶり。自らの持つ最多記録を更新する4大大会17度目の優勝で、10年以来の世界ランク1位に復帰した。

 30歳の「芝の王者」が攻撃的なプレーで復活を果たした。最後はA・マリーのパッシングショットがアウトになり「テニスの聖地」で3年ぶりに覇権奪回。センターコートに倒れ込んだフェデラーは「素晴らしい気持ちだ。ミスを待つより攻める。ここで勝つための方法を成し遂げた」と顔をくしゃくしゃにして喜んだ。

 1―1で迎えた第3セット途中に降雨中断で、屋根が閉まると流れが傾いた。第6ゲームで3連続ポイントを失ってから追い付き、10度目のジュースで強打を何とか山なりに返すとA・マリーが足を滑らせてゲームポイントを迎えた。この好機でブレークに成功し、その後も強引にフォアに回り込んで果敢に攻め続けた。

 屋内で昨季16試合全勝の強さを見せつけ「屋根が閉まったことが私を助けてくれた」と言った。全盛期と変わらぬテニスで7度目の優勝を果たし、世界ランキング1位にも返り咲き同1位在位通算286週を達成。いずれも憧れのサンプラスが持つ記録に並んだ。

 3年前の優勝後に生まれた双子の愛娘にも雄姿を見せ「私にとっても家族にとっても夢がかなった」とフェデラー。28日から同じ舞台で行われるロンドン五輪でのシングルス初の金メダル獲得へ弾みをつけた。

 ◆錦織18位 男子テニスの9日付世界ランキングが発表され、ウィンブルドンで優勝したロジャー・フェデラー(スイス)が前回3位から2年ぶりに1位に復帰し、ピート・サンプラス(米国)が持つ世界1位在位記録の通算286週に並んだ。3回戦まで進んだ錦織圭(日清食品)は20位から18位に上昇し、4大大会初勝利を挙げた添田豪(空旅ドットコム)も4つ上げて54位となった。

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2012年7月10日のニュース