2018年冬季五輪は平昌!20年東京には逆風!?

[ 2011年7月7日 06:00 ]

2018年冬季五輪の開催地が平昌に決まり、涙ぐむフィギュアスケートのキム・ヨナ

 2018年の冬季五輪開催地を決めるIOC総会が6日、南アフリカで行われ、3度目の立候補となっていた平昌(ピョンチャン)(韓国)が1回目の投票で過半数を超え、ミュンヘン(ドイツ)とアヌシー(フランス)の両都市を退けて開催地に選ばれた。

 アジアでの冬季五輪は72年札幌、98年長野に次いで3度目だが日本以外では初めて。競技施設のコンパクト性と、3都市の中で最も高かった92%という地元の絶大な支持率が大きな力になった。最終プレゼンテーションでは李明博大統領(69)が「政府の無条件の支援を保証します。だから私たちの夢を現実に変えてください」と英語でアピール。フィギュアスケートの女王、キム・ヨナ(20)も「アジアに冬季五輪を戻すときです」と熱弁を振るった。過去2回の投票ではいずれも1回目に1位となりながら決選投票では3票差と4票差で敗れていたが、「新たな地平線」をスローガンに掲げた今回はリーダーとヒロインの効果的なフォローもあって、多くの国から支持を得た。開催地に選ばれると、キム・ヨナは感極まって涙を流した。

 韓国にとっては88年ソウル(夏季)に続く2度目の五輪開催。ただし20年夏季五輪の招致に動きだした東京にとっては、アジアという地域性が大きな壁になる。同一年度開催だった夏冬五輪が分離された94年以降、2年の間隔で同一地域に五輪が巡ってきたのは欧州以外に例はない。IOCの理事を務めたオセアニアの委員は「東京の可能性が消えたわけではないが重圧を受ける」と断言。震災復興のシンボルというテーマは、地勢学的な力学と真正面からぶつかることになりそうだ。

 ▼日本オリンピック委員会(JOC)竹田恒和会長 平昌に決定したことを心から祝福します。アジアの冬季スポーツを振興させる上で大きな意義があるものと考えます。ソウル五輪開催の経験を生かして素晴らしい運営がなされることを期待します。

続きを表示

この記事のフォト

2011年7月7日のニュース