相撲協会理事会 5月の夏場所開催目指す

[ 2011年2月22日 21:22 ]

 八百長問題に揺れる日本相撲協会は22日、東京・両国国技館で理事会を開き、大相撲夏場所(5月8日初日・両国国技館)の開催を目指していくことで一致した。関係者が明らかにした。

 放駒理事長(元大関魁傑)は、八百長の実態解明を最優先し、調査が完了するまで本場所は行わないことを示唆していた。しかし関係者によると、難航している調査の現状を打開し、3月中旬を一区切りに調査の迅速化を図る方策を特別調査委員会が理事会で示したことで、夏場所の開催を視野に入れたとみられる。

 理事会では、八百長メールに関連して名前が出ている14人への今後の聞き取りで正直に関与を申告すれば、同調査委が慎重に検討するという「条件付き」ながら処分の軽減も考慮するという調査委側の提案を承認した。

 14人のうち、これまでに十両千代白鵬、竹縄親方(元幕内春日錦)、三段目恵那司の3人が八百長関与を認め、十両清瀬海は関与が認定されている。一方、正常な携帯電話を提出したのは7人にとどまり、メールの解析依頼は携帯電話会社から断られているという。

 特別調査委の伊藤滋座長(早大特命教授)は「とにかく調査に協力してもらいたい。情報を多方面から取らなきゃいけない状況に追い込まれている」と話した。23日にも14人に対する聞き取りを再開する見込み。

 また特別調査委は当初、処分について提言しないとしていたが、理事会から要望があれば、処分案を示すことにした。八百長を生んだ土壌となった協会の組織改革についても同調査委で検討していくことになった。

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2011年2月22日のニュース