日本語が最もうまい外国人力士 鶴竜が新小結

[ 2009年4月27日 21:22 ]

番付を手に笑顔の新小結・鶴竜

 大相撲夏場所(5月10日初日・両国国技館)の新番付が27日に発表され、モンゴル出身の鶴竜が新小結となった。解説者の舞の海秀平氏が「外国人力士の中で日本語が最もうまい」と絶賛する頭脳明晰な力士だ。

 父のマンガラジャラブ氏は母国で大学教授をしている。師匠の井筒親方(元関脇逆鉾)は「8年前に日本へ来た時から言葉の壁は全くなかった。あいつの知能指数はすごい。お父さんの影響もあるんだろう」と舌を巻く。今では読み書きを普通にこなす鶴竜は「平仮名や漢字は大体分かるから、日本の新聞も読めますよ」と涼しい表情だ。
 日本語と同じく相撲もうまい。師匠譲りのもろ差しに磨きがかかり、西前頭筆頭の先場所は10勝を挙げて技能賞。「(角界に)入った時から一つの目標だった」という新三役の座をつかみ「結果に甘んじることなく、チャレンジャーの気持ちで頑張る」と力強く言い切った。
 1メートル85、138キロの23歳。柔らかい体にはまだまだ伸びしろがある。「みんなに支えてもらってますから」と今年の正月に部屋の力士全員にお年玉をあげたそうで、人柄の良さもにじむ。井筒親方が「こつこつと誠実に頑張るタイプ」と温かく見守る好青年が、夏場所に新風を吹かせるか。

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2009年4月27日のニュース