夕張市から22年ぶり力士が誕生

[ 2009年3月5日 06:00 ]

春場所の新弟子検査を受ける柴田和弘君

 財政破たんした北海道夕張市から22年ぶりの力士が誕生する。大相撲の立浪部屋に入門した柴田和弘君(15)が7日に行われる大相撲春場所(15日初日、大阪府立体育会館)の新弟子検査を受験することが分かった。柴田君は地元の相撲クラブに所属していたが、06年に市の財政破たんで道場が閉鎖。車のヘッドライトを照明代わりに屋外で稽古する苦しい経験を味わった。その姿を見た師匠(元小結・旭豊)が激励に訪れ、スカウト。故郷の危機が入門の橋渡しとなった。過去に4関取を輩出した相撲どころからは87年夏場所の北獅子以来の力士誕生となる。しこ名は北洋山に決定し「夕張の市民に明るい話題を提供し、元気づけたい」と目を輝かせた。

 ◆柴田 和弘(しばた・かずひろ)1993年(平5)11月26日、北海道夕張市生まれの15歳。清水沢小2年の時に相撲を始め、夕張相撲スポーツ少年団に所属。全国中学校相撲選手権大会に北海道代表として2度出場した。今年2月に立浪部屋に入門。1メートル76、108キロ。血液型A。家族は父と兄3人。得意は右四つ。

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2009年3月5日のニュース