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【日米首脳会談】岸田首相 つかの間の〝夜遊び〟 夕食会にYOASOBI、デニーロら豪華ゲスト参加

[ 2024年4月12日 04:40 ]

米ホワイトハウスで開かれた公式夕食会で、乾杯する岸田首相とバイデン大統領(奥右)
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 岸田文雄首相とバイデン米大統領は10日午後(日本時間11日未明)、米ワシントンのホワイトハウスで会談し、自衛隊と在日米軍の連携強化に向けた指揮・統制枠組みの見直しなど日米同盟の強化を図ることで合意した。

 会談後、共同記者会見に臨んだ首相は対中国外交を問われ「同盟国たる中国…」と「米国」と言い間違え。慌てて「失礼、同盟国である米国」と言い直した。日本の首相として9年ぶりの国賓待遇の訪米で行事が目白押しの中「疲れが出たのではないか」との声も上がった。

 しかし、夜になると一転、生き生きとした表情を見せた。音楽ユニット「YOASOBI」の2人や米俳優ロバート・デニーロ、経済界からソフトバンク創業者の孫正義氏やアップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)、政界からクリントン元大統領夫妻ら約200人のゲストが参加した夕食会。首相は「多くの豪華なゲストに息をのんだ。妻の裕子は“主賓が誰か分からない”と言った。大統領の隣の席に案内された時はホッとした」と英語で冗談を言い、笑いを誘った。最後は、映画「スタートレック」のセリフ「Boldly Go!(果敢に行こう!)」で締め、会場を沸かせた。バイデン氏の妻がファンという歌手のポール・サイモンも歌を披露した。

 華やかな席で意気揚々と「外交の岸田」を演出した首相。14日に帰国するが、国内では再びいばらの道が待ち構えている。

 自民党派閥の裏金事件を巡り、党の大量処分で一区切りをつけ、世間の目を再発防止策に向けさせたい政府・自民党。しかし、立憲民主党は、政治資金規正法改正案を議論する衆参の政治改革特別委員会で実態解明も同時並行で進める構え。野党の攻勢で特別委出席に追い込まれれば、毎度毎度の集中砲火を浴びることとなる。

 帰国する14日が見込まれる報道機関の世論調査では、基準が曖昧などと批判された処分は評価を得られず、訪米成果は帳消しになるだろうというのが永田町での大方の見方だ。

 内閣支持率回復のきっかけをつかめないまま、16日には命運が懸かる衆院3補欠選挙(28日投開票)が告示される。不戦敗を含め3敗となれば、岸田降ろしが顕在化。政権崩壊のカウントダウンが始まる状況だ。ご機嫌だった夕食会はつかの間の“夜遊び”になりそうだ。

 ▽その他の夕食会ゲスト 国枝慎吾(車いすテニス男子)、上野由岐子(ソフトボール女子五輪金メダリスト)、クリスティ・ヤマグチ(フィギュアスケート)、ジェフ・ベゾス(アマゾン・コム創業者)、三木谷浩史(楽天グループ社長)、星出彰彦(宇宙飛行士)(敬称略)

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