「柔侠伝」劇画家バロン吉元さん 仏国際漫画祭で“巨大劇画”描く

[ 2020年1月3日 05:30 ]

「アングレーム国際漫画祭」で巨大ライブペイントを行うバロン吉元さん
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 1960~70年代の劇画ブーム立役者の一人で「柔侠伝」シリーズなどを描いたバロン吉元さんが、フランスで30日に開幕する欧州最大規模の漫画イベント「アングレーム国際漫画祭」で巨大ライブペインティングに挑戦する。

 漫画界では、カンヌ映画祭に例えられる権威ある催しで、2月2日までの4日間に約20万人が訪れる。バロンさんはメイン会場の一つで、日本などアジア圏の漫画がそろう「マンガシティ」の1等地の壁面に設置されたキャンバスに描く。「劇画の1コマのような、動きのある刺激的な絵を描く。伝統があり、世界中から漫画家が集まる祭典。意欲と情熱、挑戦の心をもって臨みたい。劇画家の意気を示してくる」と燃えている。

 キャンバスの大きさは、縦約2メートル、横約3メートルの特大サイズ。ドローイング(線画)でなく、アクリル絵の具でのペインティングで、関係者によると「作家1人の公開制作では過去最大級」という。

 4日間の会期はほぼ終日、絵筆を握って描き続けるハードなパフォーマンス。世界中から幅広い世代のアーティストが集まる中、戦前生まれの漫画家では異例の挑戦だ。だが、バロンさんは2018年に、イラストレーターで漫画家の寺田克也さんとともに京都市東山区・高台寺の境内でふすま絵の公開制作を行うなど、ここ最近の新作は大作絵画が中心となっている。とはいえ、「大腿筋と腹筋、腰の筋肉を鍛えて体幹を保つトレーニングを毎日している」と体力づくりに余念はない。脚立に登って描く準備もしている。

 海外でのライブペインティングは初めてだが「元々漫画も筆で描いていたので、原稿用紙がキャンバスに変わっただけ。即興性が試される機会だからこそ、迫力のある緊張感のこもった絵をイメージしている。限られた時間の中で動きのある構図にどう仕上げていくか、挑戦をしたい。お客さんとも触れ合いたいな。フランス語は“ボンジュール”くらいしか知らないけどね」とギャラリーとの交流も楽しみにしている。

 バロン作品はここ数年、欧米での評価が高まっている。2019年には画業60年を記念した「バロン吉元画集 男爵」(パイインターナショナル刊)が、国内だけでなく米国や欧州など海外でもリリース。60~70年代の読み切りをまとめた短編集が米国で出版された。現在もフランスやイタリアで新たな出版の動きがあるという。

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