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セブンズ またまた快挙でついに4強! 後藤が逆転Tで仏撃破

[ 2016年8月12日 05:30 ]

<日本・フランス>試合終了間際、逆転のトライを決める後藤(AP)

リオデジャネイロ五輪ラグビー7人制・男子準々決勝 日本12―7フランス

(8月10日 デオドロ競技場)
 男子日本代表がまたまた快挙を成し遂げた。1次リーグC組最終戦でケニアに31―7で勝ち、同組2位で突破。準々決勝ではB組2位のフランスを12―7で破り、4強入りを決めた。初日のニュージーランド撃破に続く快進撃を果たし、五輪初採用の競技で再び強烈なインパクトを残した。11日(日本時間12日未明)の準決勝ではA組1位のフィジーと対戦する。

豪国に交じって日本が勝ち進んだ。準々決勝・フランス戦。2点差を追い、残り1分を切ってから敵陣22メートル付近からのチャレンジ。場内はジャパンコールだ。雨で滑りやすい悪条件の中、ワイド展開を避けてジリジリと前進。最後は密集の横を突いた後藤が逆転トライを挙げた。

 「フランスはラックサイドが空くという分析だった。そこを狙った」。

 歴史的大金星を挙げた初戦のニュージーランド戦でも先制トライを挙げた後藤は、淡々と勝因を振り返った。先制こそ許したものの、後半はスタミナで勝る日本ペース。レメキが「フランスはデカイけど、そんなに走れない」と口にした通り、選手は逆転を信じて疑わなかった。

 ワールドシリーズ(WS)での4強入りもない“弱小チーム”が快挙の上書き更新を続けている。だが、後藤は「トップ4以外には今まで僕らの力が出せてないだけと思っていた」と冷静だ。国内は15人制が中心で、決して7人制に協力的とは言えない環境。これまではメンバーをそろえられなかった事情があった。

 昨秋、香港でのアジア予選で五輪出場を決めた時には象徴的なことが起きた。“ご褒美”でWSドバイ大会への出場が急きょ決定。主将の桑水流(くわずる)は「今までは(チームに)渋られていたが、今シーズンは“おまえは五輪を目指せ”と言ってくれる。ドバイには同じメンバーで行きたい」と喜んだが、結局リーグ戦優先で主力の多くが参加できなかった。

 リオは最強メンバーを編成し、合宿も重ねた。だからこそ、自信がある。前主将の坂井は「歴史をつくりました。でも、目標はメダルなんで」とあくまでも通過点との認識。ジャパン旋風の総仕上げはこれからだ。

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