【新潟記念】ノッキングポイント元気いっぱい!猛暑に負けず馬なりラスト11秒6

[ 2023年8月31日 05:30 ]

北村宏を背に3頭併せで追い切るノッキングポイント(中)(撮影・村上大輔)
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 サマー2000シリーズ最終戦「第59回新潟記念」の最終追いが30日、東西トレセンで行われた。今年のダービー5着馬ノッキングポイント(牡3=木村)は猛暑の美浦Wコースで元気いっぱいの走りを披露。鞍上の北村宏司(43)は先週の新潟2歳Sに続く2週連続の重賞制覇を狙う。

 暑さを恐れない熱のこもった追い切りだった。最高気温34度。残暑厳しい美浦トレセンで、木村師がノッキングポイントに課したのは、ハードなWコース3頭併せだ。北村宏を背に、ジャングルキング(5歳2勝クラス)が先導し、後ろにエンパイアブーケ(3歳未勝利)を従える形でスタート。序盤は折り合い重視のゆったりした走り。徐々にピッチを上げると、前との距離がどんどん詰まっていく。直線は2頭の間に入り、いつでも抜け出せそうな手応え。馬なりで5F68秒6~1F11秒6をマークし楽々と併入に持ち込んだ。

 23日の1週前追いはWコース併せ馬で5F67秒1~1F11秒4。さらに日曜(27日)も強めに追って同68秒0~11秒3。猛暑の中を攻め抜いた。木村師は「競馬は甘くないですから。この暑さでさじ加減が難しいけど、重賞を使うからには恥ずかしくない仕上げをしないと。常にチャレンジです」と意図を説明した。

 ハードワークに耐え、ノッキングは目覚めた。「入厩してから10日くらいは食欲がなくてパッとしなかったけど、先週からは安定してコンスタントに追い切りを消化できました。疲れはありませんし、動きは良かったです」。師は仕上がりにも納得の表情だ。感触を確かめた北村宏も「健康で元気に走れているのが何よりですし、順調に来ています。今週も頑張ります」と2週連続重賞Vへ自信をのぞかせた。

 5着に激走したダービーから3カ月。入厩まで牧場でしっかり休んだことで、馬体は期待以上の成長を遂げた。木村師は「可動域が広くなっているし、のしのし動けるようになっている。前走でも差のない競馬ができて当時のベストを出せましたが、今回も楽しみは大きいです」とパワーアップを実感する。秋の飛躍を期す厩舎期待の3歳牡馬。初戦から渾身(こんしん)の仕上げで、まずは初タイトルをつかむ。

 《3歳馬には鬼門でもブラストワンピースの道を期待》新潟記念は過去10年、3歳馬8頭が参戦してわずか1勝と鬼門のレース。だがノッキングポイントは、唯一勝利したブラストワンピース(18年)とローテ(毎日杯→ダービー→新潟記念)が同じ。ダービーは着順(5着)まで一緒だ。その後に有馬記念を制し最優秀3歳牡馬に輝いたブラストワンピースのように、ノッキングポイントも晩夏の越後から出世街道を歩めるか。

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