【小倉記念】エヒト 1年ぶり重賞制覇へ遅滞なし!暑さと久々の小倉輸送対策で軽め

[ 2023年8月11日 05:30 ]

坂路を単走で追い切るエヒト
Photo By 提供写真

 あえて速い時計を封印した。サマー2000シリーズ第3戦「第59回小倉記念」は10日、出走馬が確定。叩き2走目のエヒトが急上昇ムードだ。この日、栗東坂路の追い切りは暑さと輸送を考慮し、しまい重点でサッと済ませ、ラスト1F12秒1とスムーズな加速で順調さをアピール。昨年、七夕賞以来の重賞獲りへ、態勢は整った。

 ド迫力の1週前とは対照的に驚くほど静かな最終追いだった。エヒトは開門直後の坂路で単走。最初の1Fを14秒8で入り、涼しげに加速ラップを刻んでいく。ゴール前、手綱を持ったまま馬なりで加速すると4F53秒8~1F12秒1を計時した。高野助手は「コントロールが利いて、動きは良かったです。暑さがこたえている様子もなく、以前と比べて精神面が強くなった」と笑みを浮かべる。

 坂路調整が主体の森秀厩舎は序盤からある程度スピードに乗せ、時計を出すのが一つの特徴でもある。厩舎内でも稽古駆けすることで有名なエヒトだが今回の4F53秒8は今まで坂路で最終追いを行った19戦の中で、2番目に遅いタイム。これほど軽めの調整は珍しい。高野助手は「うちの厩舎のことをよく知るファンは時計を見て驚いているでしょうね」と前置きした上で「1週前(4日、坂路4F51秒6~1F12秒1)の時点で前走以上の出来を確認できたし、この暑さと久々の小倉輸送。そこまで負荷は要らないと判断しました」と説明する。

 前走・七夕賞は最内枠から中団インで脚をため、経済コースを上手に立ち回ったが、直線伸びを欠いて8着。昨年に続く連覇はならなかった。「前回の1週前追いは坂路で自己ベスト(4F48秒9)が出たがサウジアラビア遠征帰りで中身が万全ではなかった。動き切れなかったし、少なからず休み明けの影響があったと思う。ひと叩きした上積みは確実にある」と前を向く。

 スピードの持続力とコーナリングのうまさが最大の武器で、それをフルに生かせる小倉は21年1月の呼子特別(4歳以上1勝クラス)で2馬身半差V。「コントロールがしやすいので小回りは合う。実績を見ても、このメンバーなら力上位だし結果を出したい」。予定通りの調整で態勢は整った。約2年半ぶりの小倉遠征で本来のパフォーマンスを披露する。

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