【菊花賞】ジャスティンパレス 鮫島駿と実りの秋へ!攻めた3頭併走、状態に太鼓判

[ 2022年10月20日 05:30 ]

鮫島駿を背にCWコースにて3頭併せで追い切るジャスティンパレス(手前)(撮影・亀井直樹)
Photo By スポニチ

 クラシック3冠最終戦「第83回菊花賞」(23日、阪神)の最終追い切りが19日、栗東、美浦の両トレセンで行われた。東西トライアルを制した杉山晴厩舎は強力2頭出しで菊花賞初Vを狙う。神戸新聞杯覇者ジャスティンパレスは鮫島克駿(26)を背にCWコース3頭併せで意欲的に追われ、ラスト1F11秒5の好タイムをマークした。今年の3歳G1は皐月賞=木村厩舎、秋華賞=高野厩舎と同一厩舎がワンツーを飾った。今週は杉山晴厩舎の番だ。同レースは20日に出走馬&枠順が確定する。 

 菊花賞の東西両トライアルを制した杉山晴厩舎の2頭。最終追い切りは別々のコースを選択した。そこには理論派トレーナーらしい明確な意図があった。

 神戸新聞杯覇者ジャスティンパレスはCWコースで3頭併せ。エルトンバローズ(新馬)、デインバランス(1勝クラス)の2歳勢に続く最後方を追走。直線は外から力強い脚さばきで2頭に迫った。デインに半馬身遅れでゴールしたが騎乗した鮫島駿が気合をつけると、さらに加速。時計は6F81秒3~1F11秒5をマークした。

 前走に続いてコンビを組む鞍上は「前走時より動きは素軽くなっている印象。上積みはあると思います」。近2走も最終追いはCWコースだったが馬なりのままフィニッシュ。これだけ攻めた調教を消化できたのは体質の強化があったからだ。

 杉山晴師は「春先まではレースを走ると少し体がしぼむ傾向にあったが、今回は初めて使った後に膨らんだ」と明かす。現時点で馬体重は10キロ以上も増えている。「そのおかげで加減なく、しっかり負荷を掛けられた」と状態に太鼓判を押す。

 前走は3馬身半差の快勝。鞍上は「狙っていたポジションを取れたし直線も思った以上に後ろも離れていた。つけ入るスキを与えない内容だった」と初コンビで自信を深めた。

 秋のJRA、G1・2戦はデビュー7年目の荻野極、坂井瑠星の25歳ジョッキーがG1初制覇。18日に26歳になり、初めてのG1共同会見に挑んだ8年目の鮫島駿は「若いジョッキーみんな、若手全体で盛り上げたいという思いを持っている。その中で僕も目立った存在になっていければ」。鞍上は21年フェブラリーS(エアスピネル)の2着がG1最高着順。19回目のトライで悲願のタイトルを狙う。

 《3度目あるぞ》先週の秋華賞は1着スタニングローズ、2着ナミュールで高野厩舎のワンツー。G1での同一厩舎ワンツーはグレード制導入の84年以降で10例あるが、同一年に2度は他に04年(天皇賞・秋=藤沢和厩舎、JCダート=松田博厩舎)だけ。“丼”当たり年になるか?

続きを表示

2022年10月20日のニュース