フェーングロッテン&ロンドンプラン 宮本厩舎の久保助手担当2頭が同日重賞Vで夏締める

[ 2022年9月2日 05:30 ]

東西重賞に担当馬2頭を送り込む宮本厩舎の久保助手(手前はロンドンプラン、左奥の馬房から顔を出すのがフェーングロッテン)
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 夏競馬ラストデーに、東西で重賞Vの花火を打ち上げるか。宮本厩舎は「第58回新潟記念」にフェーングロッテン、「第42回小倉2歳S」にロンドンプランの有力馬を送り込む。この2頭を担当する久保英男助手(55)にとっては同日ダブル重賞制覇の偉業が懸かる。

 夏競馬開幕週の7月3日、宮本厩舎は小倉でロンドンプランが2歳新馬戦を勝つとその約3時間後、福島でフェーングロッテンがラジオNIKKEI賞で優勝を飾った。この2頭を担当するのが久保助手だ。「当日は福島に行っていて新馬戦は映像で見ながら大人びた競馬ができたなと思っていた。40年のキャリアでも同日に勝利したのは初めてじゃないかな」と笑顔で振り返る。

 久保助手にとって重賞制覇は中尾謙太郎厩舎に所属していた時に担当したロンドンブリッジの97年ファンタジーS以来。「物凄くいい馬だったね。僕にとっては25年ぶりの重賞制覇。うれしかったです」。白百合Sに続く連勝で重賞を制した3歳フェーングロッテンは新潟記念で古馬に挑む。

 「前走は違った競馬で勝ってくれたし案外、自在性もあるのかな。体はひと回りぐらい大きくなり、成長して男馬らしくなってきた。ここでいい競馬ができれば先々も楽しみですね」

 もう1頭の担当馬ロンドンプランは縁のある血統。新種牡馬の父グレーターロンドンの母はかつて手がけたロンドンブリッジだ。「デビュー前から父グレーターロンドンのいい馬がいると聞いていました。父譲りのいいスピードを感じますね」。新馬戦は好位から抜け出して2馬身差の快勝。「いい競馬をしてくれましたね。大型馬でも小回りの千二に対応してくれた」と評価する。

 担当馬を同じ日の重賞に使うことだけでも珍しいケースだが、共にチャンスのある有力馬でダブル重賞制覇に挑む。「2頭とも同じ日に勝って、また同じ日に使いますからね。先生(宮本師)が出走頭数の多い小倉に行かれるので僕は新潟へ行きますが、2頭とも楽しみですよ」。夏競馬開幕週を勝利で飾った宮本厩舎の2頭が夏の最後も勝利で締めくくる。

 ◇久保 英男(くぼ・ひでお)1966年(昭41)12月25日生まれの55歳。競馬学校第1期生(厩務員課程)を卒業後、栗東・中尾謙太郎厩舎所属でトレセン入り。同厩舎で宮本師、角居勝彦元調教師とは同僚だった。担当したロンドンブリッジは97年ファンタジーSを勝ち、98年桜花賞2着。04年2月の厩舎解散後は新規開業の宮本厩舎へ。担当馬のナリタパイレーツは13年すみれSを勝ち、皐月賞&菊花賞に出走した。

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2022年9月2日のニュース