【新潟JS】小牧加矢太 53年ぶり新人障害重賞Vだ!思い入れヴァーダイトとコンビ「楽しみ」

[ 2022年7月29日 05:20 ]

注目の若手騎手

新潟ジャンプSに挑む小牧加矢太(撮影・亀井直樹)
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 小牧加は連日、調教に乗りっぱなしだ。「1日に乗れるのが7頭。毎日、フルで乗るようにしています」。“競馬”のキャリアの少なさを懸命に埋めようと努力する。

 デビュー初騎乗から4カ月余り。31戦して5勝、2着3回。勝率16%、連対率25%。複勝率32%だから、ほぼ3回に1回は馬券になっている。それでも満足する様子はない。「福島で3勝、新潟で2勝。まだ、本場で勝てていない。まだ難しいコースではやれていないのかな、という思いはある」。JRA騎手になるという夢を諦め切れず、障害馬術のトップクラスという立場でありながら25歳にして再受験。障害専門騎手として合格をつかんだ。競馬学校を卒業せず、地方や海外でも騎手経験がない者のJRA合格は史上初だった。

 土曜(30日)の新潟8R、新潟ジャンプSで重賞初騎乗を迎える。ヴァーダイトはデビュー初勝利を飾った思い入れのある1頭。「最終追いも柔らかい動きで良かった。いい意味で落ち着いていた。練習ではそこまで飛越にうまさを見せないけど、レースになると馬が変わったようにうまくなる。重賞でどこまでやれるか楽しみです」。

 新人騎手が障害重賞を勝てば1969年の田村正光元騎手(東京障害特別・春)以来、53年ぶり。今村聖奈とともに重賞初騎乗初Vへ。小牧加が新しい風を吹き込む。

 ◇小牧 加矢太(こまき・かやた)1996年(平8)12月24日生まれ、兵庫県出身の25歳。栗東・音無厩舎所属。父・太もJRA騎手。中学卒業時にJRA騎手試験受験も通らず。障害馬術の世界に進み、13年ジュニアライダー障害飛越選手権、16年ヤングライダー障害飛越選手権、20年全日本障害飛越選手権など多数の大会で優勝。今年度の騎手試験を再度、受けて合格。JRA通算31戦5勝。1メートル71、53キロ。血液型A。

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