【函館記念】白毛馬ハヤヤッコ 3年ぶりの重賞2勝目 8・21札幌記念でソダシと夢対決へ

[ 2022年7月18日 05:00 ]

《函館記念》押し切って重賞2勝目を挙げた浜中騎乗のハヤヤッコ(左)
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 夏の函館最終週を飾る名物ハンデ重賞「第58回函館記念」(サマー2000シリーズ第2戦)が17日、雨の函館競馬場で行われた。最終4コーナーで2番手に早めに進出した白毛馬ハヤヤッコ(牡6=国枝)が1番人気マイネルウィルトスの猛追を振り切ってV。3歳時のレパードS以来、3年ぶりの重賞2勝目を飾った。2度目の騎乗となった浜中俊(33)は函館開幕週の函館スプリントS(ナムラクレア)に続いて、今夏函館重賞2勝目で“有終の美”を飾った。

 泥だらけの歓喜のゴール。お似合いの白帽もすっかり汚れていたが、白毛の二刀流ハヤヤッコにはまさに“恵みの雨”だった。鞍上・浜中は2歳の18年11月もちの木賞4着以来、実に4年ぶりの騎乗。返し馬に移った途端、胸騒ぎしていた。

 「返し馬がとにかく抜群だった。枠も内。道悪も合っている。いけるのでは?と思った。とにかく積極的に前で競馬しようと」

 積極的に手綱を押して6番手へ。内ラチにへばりついて進めると各馬が内を空けて通り、視界がパカパカと開いた。勝負どころの4角ではスムーズに2番手進出。必死に迫る1番人気マイネルウィルトスを力ずくで退けた。

 左手を高々と掲げてゴールした浜中は「みんな内を空けて通るし、3コーナーでスムーズに外にスペースができた。勝つ時はうまくいくものですね。さすがは国枝厩舎。仕上げも凄かった」と人馬に最敬礼した。

 ハヤヤッコ自身は3歳8月レパードS以来、約3年ぶりの重賞制覇。芝の白星は18年8月の2歳未勝利戦以来、実に約4年ぶり。国枝師は「前回は天皇賞(15着)で相手も強かったからね。内枠もあって、浜中騎手がうまく誘導してくれた。特殊な馬場が合っていたか分からないけど、他の馬よりは苦にしなかったんだろう」と喜びに浸った。同じ白毛のG13勝馬ソダシと同じ金子真人HDの勝負服。その金子オーナーは13日のジャパンダートダービー(大井)をノットゥルノで制したばかり。同師は「白毛馬だしね。金子オーナーのパワーかな?」と笑った。

 浜中は今夏の函館重賞2勝目。「もう少し勝ち星を挙げたいので納得してはいないけど、最初と最後の大きいレースを勝てて良かった。今まで乗った白毛ではハヤヤッコは一番背中がいい。泥だらけになってしまったけど、白い馬からまた1頭活躍馬が出たので、注目してくれたらと思います」とさらなる活躍に期待を寄せた。

 国枝師は「今後は札幌記念(8月21日)に行くことになるでしょう」と同じ洋芝の重賞続戦を視界に入れた。札幌記念となれば、既に参戦を表明しているアイドル馬ソダシと同じ勝負服同士の夢対決。複数の白毛馬による重賞対決は、JRA史上初の超ビッグイベントになる。舞台は函館から北の都・札幌へ。白毛フィーバーはさらにヒートアップしていく。

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2022年7月18日のニュース