【ホープフルS】キラーアビリティ快勝!来年クラシックへ名乗り 横山武G1連勝で最高の1年締めた

[ 2021年12月29日 05:30 ]

ホープフルSを制したキラーアビリティ。鞍上の横山武はゴール後、ガッツポーズ(撮影・郡司 修)
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 21年の中央競馬を締めくくる2歳G1「第38回ホープフルS」が28日、中山競馬場で行われ、今年大ブレークの横山武史に導かれた2番人気キラーアビリティが優勝。粗削りの大器がレースレコードを0秒8更新する衝撃Vを飾った。また、横山武(23歳0カ月7日)の年間G1・5勝は、グレード制導入の84年以降で和田竜二(23歳6カ月2日)の記録を更新する最年少記録となった。

 最終12Rで通算300勝を達成した横山武。キラーアビリティで制したホープフルSの勢いは止まらなかった。表彰式後、今年の活躍を祝い、そして認めたように握手を求めたのがルメール。肩を抱かれた横山武の笑顔はこの日一番だった。

 「皐月賞を勝って喜び、ダービーで負けて悲しんだ。騎乗停止では自分に怒りを覚えたし、有馬記念はファン投票1位に応えられて楽しかった。今年は喜怒哀楽の1年間でした」

 改めて巧腕ぶりを証明したホープフルS。折り合いに難のある相棒が1、2角で行きたがる。操縦性抜群のエフフォーリアとは対照的な光景だ。それでも向正面までに3番手で落ち着かせ、直線入り口で早々とゴーサイン。信じたのは背中から伝わる余力。先行2頭を一瞬でかわすと、最後は1馬身半抜け出した。「折り合いが一番の不安だったけど思った以上に早く(ハミが)抜けてくれた。ケロッとしていたので仕掛けが早くても走り切れると思った」と振り返った。

 クロノジェネシスの有馬記念ではエフフォーリアの横山武に苦しめられた斉藤崇師も「本当にうまく乗ってくれた。いつもレースを見て上手だなと思うし、心強い限りです」と称賛。萩S2着からタイトルをつかんだ愛馬については「期待しながら思うようなレースができなかったので結果を残せて良かった。クロノがいなくなって寂しくなるなと思っていたけど、また厩舎が盛り上がると思う」と笑顔を見せた。

 次走は未定ながら当然、視界に入るのは来春クラシック。横山武は「折り合い、体の緩さが解消されればもっと凄い馬になる。キラーと大きいところを狙いたい」と自信をにじませる。エフフォーリアとガムシャラに駆けた春から半年。全ての経験は23歳の血肉となった。

 ◆キラーアビリティ 父ディープインパクト 母キラーグレイシス(母の父コンガリー)19年1月27日生まれ 牡2歳 栗東・斉藤崇厩舎所属 馬主・キャロットファーム 生産者・北海道安平町のノーザンファーム 戦績4戦2勝 総獲得賞金8368万8000円 馬名の由来は素晴らしい能力、才能。母名、一族名より連想。

 【史上50人目の通算300勝】中山12Rでノルカソルカが1着となり、横山武史(23=美浦・鈴木伸)は現役50人目のJRA通算300勝を達成。

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