【エルムS】スワーヴアラミス粘ってV、42歳・松田は6年ぶりJRA重賞3勝目

[ 2021年8月9日 05:30 ]

<函館11R・エルムS>半馬身差しのいで重賞2勝目を挙げたスワーヴアラミス(左)と2着のオメガレインボー(撮影・千葉 茂)
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 函館競馬場の「第26回エルムS」は8日行われ、スワーヴアラミスが前哨戦のマリーンSから連勝、昨年マーチS以来の重賞2勝目。42歳の松田大作は、うれしい6年ぶりのJRA重賞通算3勝目となった。

 完全に手の内に入れた相棒と、6年ぶりのVゴールに飛び込んだ。鞍上の松田はスワーヴアラミスで15年クイーンS(メイショウスザンナ)以来のJRA重賞V。笑顔がこぼれた。

 「久しぶりに重賞を勝てて、凄くうれしいですね。ジョッキーは乗せてもらえてナンボなので、これからも乗せてもらえるジョッキーでありたいです」

 好スタートを切るや、出ムチを入れて好位へ促した。3角からは追い通し。これがこの馬のスタイル。信じて追った。外からかぶされても戦意を喪失することなく、しぶとく前へ。外から追いすがるオメガレインボーを半馬身しのいでV。昨年のマーチS以来、重賞2勝目を決めた。

 「内枠が当たって競馬しづらいかなと思ったけど、道中はハミをとってくれた。思ったより追走は楽でしたね。3コーナーを過ぎて、外に出すことができたのが良かった。かなりしぶい馬なのでずっと追い続けないといけないけど、人間の指示で最後まで頑張って応えてくれます」

 今回が11回目の騎乗で5走連続のコンビ。馬の特徴を把握していた。前走のマリーンSを勝った後は短期放牧へ。ハンデ戦だった前回から重量が1・5キロ減り、今回は初めてブリンカーを着用。須貝師はその効果もあったと振り返る。

 「(松田)大作が上手に乗ってくれました。ゲートの出方も良かったですね。ブリンカーも効いていたと思います。放牧先でしっかりと調整をしてくれたことにも感謝ですね」

 夏場を連戦、この後はひと息入れる予定だ。早々と手が動き、見る者からすれば“大丈夫かな?”と不安をもたげる。鞍上はセールスポイントを「他の馬が止まっている時でも止まらないところ」と言う。函館で連勝、賞金を加算できたのも大きい。追って追ってバテぬしぶとさが魅力の“個性派”がダート戦線を盛り上げていく。

 ◆スワーヴアラミス 父ハーツクライ 母ベイトゥベイ(母の父スライゴベイ)15年3月26日生まれ 牡6歳 栗東・須貝厩舎所属 馬主・NICKS 生産者・北海道白老町の社台コーポレーション白老ファーム 戦績26戦8勝(重賞2勝目) 総獲得賞金2億1344万6000円 馬名の由来は冠名+「三銃士」の登場人物。

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