菜七子 3週連続V!今年30勝で通算77勝、歴代JRA女性6騎手の合算勝利に並んだ

[ 2019年9月30日 05:30 ]

<中山7R>ヴィエナブローでレースを制し笑顔をみせる藤田菜七子(撮影・郡司 修)
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 菜七子=歴代女性6騎手!!自身が持つ女性騎手のJRA年間最多勝利記録を更新中の藤田菜七子(22)が、“孤高の領域”に到達した。29日の中山7Rを5番人気ヴィエナブロー(牝3=林)で制し、3週連続Vで“大台”の今年30勝目。JRA通算77勝とし、菜七子1人で歴代のJRA女性6騎手の合算勝利に並んだ。菜七子の前には、女性騎手として蹄跡なき道だけが続いている。 レース結果

 影をも踏まさぬ鮮やかな逃走劇。最後は後続に2馬身差つける完勝だった。中山7R。菜七子が昨年12月の中山4R(2歳未勝利戦)に続き、ヴィエナブローを勝利に導いた。

 「前めに行こうと決めていました。ゲートもしっかり出てくれて、道中も凄くいいリズムで運べた。元々素質のある馬なので、いい結果が出せて良かった」

 前残りの馬場傾向を読んでの作戦。2着に13番人気、3着に9番人気の伏兵馬が飛び込み3連単240万円超と大波乱の演出にも一役買った。

 この勝利で自身初の年間30勝に到達すると同時に、JRA通算77勝目。この「77」は大きな意味を持つ。16年ぶり、史上7人目のJRA女性ジョッキーとして16年にデビューした菜七子。「騎手を目指した頃は正直、JRAに女性がほとんどいないとは知らなかった」という菜七子。デビューからただ一人の女性騎手として大きな注目を集め続ける中で、77の勝利を積み重ねた。これまでJRA歴代女性騎手は牧原34勝、西原17勝、細江14勝、田村9勝、押田2勝、板倉1勝で、6人合わせて延べ実働50年で77勝。その勝利数に、菜七子はデビューから4年目で並んだ。

 今年6月に総合優勝を果たしたスウェーデンでの「ウィメンジョッキーズW杯」。競馬の本場では決してないスウェーデンで、厩舎で馬を管理する人の半分以上が女性である現状にカルチャーショックを受けた。「将来、日本も競馬界にもっと女性が増えれば…」――。そのためには、自身も活躍を続けなければならない。「来週からは新潟開催が始まるし、その後には福島、中京もある。もっともっと勝っていきたい」。歴代女性騎手の勝利数に並んだ後は、自分自身がライバルだ。

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2019年9月30日のニュース