【小倉2歳S】西村淳 渡仏手土産重賞初Vだ!デューク楽々1F12秒1

[ 2019年8月30日 05:30 ]

<小倉2歳S・追い切り> フランスへの武者修行前に、グランドデュークで初重賞制覇を目指す西村淳也騎手
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 夏競馬もいよいよ最終週。「小倉2歳S」(9月1日)でグランドデューク(牡=庄野)にまたがり初重賞制覇を目指すのが西村淳也(20)。同3日からフランスへと1カ月間の武者修行に出る期待の若手。29日の栗東での木曜追いでスイスイと動いたパートナーとともに大きな手土産をゲットできるか。 小倉2歳S

 “重賞勝ち”の看板があるとないとでは自己紹介での相手の反応が違うだろう。9月3日にフランスへと渡り、1カ月間滞在する西村淳は心境を語った。「海外の競馬を学びたいと思っていた。吸収して何かをつかんで帰りたい。一つでも多く勝ってフランスへと向かいたい」

 デビュー2年目、20歳。今年42勝で全国リーディング17位。まさにブレークした今こそが“学び”のタイミングであることは間違いない。仏シャンティイで開業する小林智厩舎に身を寄せ、まずは調教騎乗から始める。坂井瑠星(22)がオーストラリアに長期遠征し、富田暁(22)も現在、豪州で奮闘中。「若い時こそ海外に行け」という武豊の金言を西村淳も実行に移す。

 渡仏の際のビッグな手土産になるか。小倉2歳Sでコンビを組むグランドデュークもきっちり仕上がった。木曜追いの舞台はたっぷりと水を吸った坂路。だが、楽々と4F54秒0。ラスト1Fは12秒1を叩き出した。庄野師は上機嫌だ。「馬場が悪かったのでしまい重点。最後はタイミング良く他厩舎の馬と併せる形。しまいの反応は良かった。ピッチ走法でかき込んで走る。馬場状態はそう気にしなくてもいいタイプ」

 九州北部は連日の大雨。週末も傘マーク。母バロネスサッチャーは米ダートG1・2着があり、母の父ヨハネスブルグ産駒もダートで走っている。何より父ジャスタウェイが不良馬場の14年安田記念を勝ち切ったことは記憶に新しい。

 西村淳の騎乗イメージも明確だ。「位置取りより、この馬のリズムを重視して乗りたい」。今夏、小倉芝1200メートルでは【4・0・1・12】。7、12、4、2番人気馬を勝利に導き、単勝回収率は驚異の737%。夏競馬を力強く締めくくり、希望を胸に渡仏するのが西村淳の願いだ。

 ◆西村 淳也(にしむら・あつや)1999年(平11)7月30日生まれ、兵庫県出身の20歳。栗東・フリー。18年3月3日の阪神1R(マエガミ9着)で初騎乗。同31日の阪神6R(ティーブラッサム)で初勝利。1年目の18年に同期トップの13勝を挙げ、中央競馬関西放送記者クラブ賞(関西所属騎手新人賞)を受賞。通算936戦58勝(地方31戦3勝)。1メートル60、45キロ。血液型B。目標とする騎手は松山弘平。特技はサッカー。

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