【平和島・クイーンズC】松本 逃走V!平成ラスト女王

[ 2019年1月1日 05:30 ]

クイーンズクライマックスを制した松本は、表彰式でプレゼンターの原田龍二と笑顔(撮影・沢田 明徳)
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 プレミアムG1「第7回クイーンズクライマックス」は12月31日、平和島ボート12Rで優勝戦が行われた。1号艇の松本晶恵(31=群馬)が逃げ切って1着。16年に当地で行われた第5回大会以来2年ぶり2回目のG1制覇を飾り、優勝賞金1200万円を獲得した。だが、賞金ランクは2位止まり。18年賞金女王には小野生奈(30=福岡)が輝いた。同時開催のシリーズ戦は11Rで優勝戦が争われ、4号艇の塩崎桐加(ひさか、26=三重)がカドまくりで制した。

 思い出の水面で松本が再びクイーンに輝いた。初制覇の16年は気が動転。黄金ティアラの感触さえ分からずに終わった。だが、この2年で成長。今回は喜びを味わうことができた。

 「前回は何が何だか分からないうちに終わって、優勝の実感がなかった。でも今日はかみ締められている。(ティアラを)たくさん固定してもらって、重みを実感できた」

 1号艇で臨んだ優勝戦はスタート展示と本番で風の強さが変わる難しいコンディション。しかし、インからコンマ10のトップSを決めた。1Mは丁寧に先マイ。3コースの遠藤がツケマイで襲い掛かってきたが、引き波にハマることはなかった。ターン出口でグイっと前へ。1Mで勝負を決めた。ここからは2番手以下を大きく突き放す独り旅。ガッツポーズはなく、淡々とゴールを駆け抜けた。「エンジンパワーが本当に凄かった。1Mはスムーズに回れたけど、遠藤さんが見えてヤバいと思った。何とか耐えられましたね」。6、4、5枠のトライアルを共に乗り越えた56号機は、優勝戦も超抜の仕上がり。頼もしい相棒に敬意を払った。

 周囲の支えもあった。ピットに引き揚げてくると群馬支部の先輩・土屋千明が祝福。今井裕梨も幾度となく試運転に付き合ってくれたという。「アドバイスを頂いた。1人ではエンジンを生かし切れなかった」。感謝の気持ちを口にした。

 前回優勝後の翌17年は優勝なし。だが、今年は違う。「あの時は地に足が着かなくて、後退していると思った時もあった。でも今日は優勝した後も落ち着いている。来年は冷静にレースができると思う」。これで平成最後のSGクラシック(戸田、3月16〜21日)の出場権も獲得した。平成ラスト女王に輝いた松本が最高峰の舞台でも成長した姿を見せる。

 ▽12R優勝戦VTR 進入は展示、本番共に123・456。スリットはほぼ横一線。インの松本が遠藤の強烈なツケマイを受け止めバック先行。遠藤は差し迫る山川を2M、2周1Mと外マイで振り切り2着。山川は寺田の猛追を振り切り3着をキープする。

 ◆松本 晶恵(まつもと・あきえ)1987年(昭62)6月3日、群馬県生まれの31歳。06年5月、桐生一般戦でデビュー。12年6月、まるがめ女子戦で初V。通算13V(G1・2回)。98期の同期に平山智加、松田祐季、西村拓也ら。身長1メートル55。血液型A。

 ◆次走 優勝した松本晶恵の次走は3日からの多摩川一般戦。三角哲男、斉藤仁、広中智紗衣らと優勝を争う。山川美由紀、寺田千恵は4日からの尼崎男女W優勝戦。平田さやか、浜田亜理沙、水野望美らが相手。遠藤エミは3日からのびわこ一般戦。守田俊介、馬場貴也、丸野一樹らが参戦。日高逸子、守屋美穂は6日からの大村男女ダブル優勝戦。海野ゆかり、平高奈菜、樋口由加里らとVを争う。

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