【凱旋門賞】新装パリロンシャン クリンチャー駆ける黄金舞台

[ 2018年10月3日 05:30 ]

 今年の凱旋門賞の最大の話題は2年間の改修期間を経て、ついにベールを脱いだ新生パリロンシャン競馬場。実際に競馬を観戦したフリーライター・平松さとし氏(53)が新たな凱旋門賞の舞台を徹底ガイドする。

 【スタンド】歴史を感じさせる白いスタンドが壊され、新たに建てられたのが黄金色に輝くモダンなスタンドだ。

 仏では5本の指に入ると言われる建築家、ドミニク・ペロー氏のデザイン。彼に言わせると“ゴールドパール”という色だそうだ。彼のデザインを、仏の大手建築会社ブイッグ社が2年の期間と1億4000万ユーロ(約183億4000万円)をかけて建築した。

 名称をロンシャン競馬場からパリロンシャン競馬場へ変えた同場の場長、C・デルポルト氏によると「1万人を収容できる」とのこと。日本の競馬場に比べると決して驚くべき数字ではないが、凱旋門賞以外の日では数千人の来客も望めない競馬場としては大きな器と言っていいだろう。

 【パドック】パドックは改築前の位置から約10メートル移動した。以前はマロニエの木が何本も植えられ、内側は木陰に覆われていた。しかし、一度全て伐採。その後、改めて植樹したが、本数は大幅に減っている。よって、現在は陽光の降り注ぐパドックへと変貌を遂げた。また、左回りになったことは大きな変更点。これにより、各騎手は内側からスムーズに騎乗できるようになった。

 【客席】木製の客席は廃材をリサイクルして造られた。当然、クッション性はなく、座り心地はあまり良くなさそう。ただ、金属を多用した人工的なつくりではない分、温かみは感じられる。ちなみにボックス型の高級席も全て木製となっている。

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2018年10月3日のニュース