【梅ちゃん先生特別編】9日福島9R 天の川を渡すアイノカケハシ

[ 2017年7月9日 08:00 ]

 天の川を隔てて、きらめく彦星と織り姫が年に1度だけ逢瀬を許された七夕の夜。思いを募らせた男女を渡すために無数のカササギが天の川に翼を広げ、愛の架け橋をつくったという。「1年分の愛を確かめ合うのかしら。私にも素敵な彦星が現れないかな」。七夕賞の前夜、平井の酒場で女将相手に与太話をしていると、常連・金城が競馬新聞を指さした。「織姫賞にアイノカケハシが出てるぜ」。勢司師によると、休み明けでもこのレースを目標にかなりの仕上がりだという。小回り向きの一瞬の切れ味も頼もしい。「愛より金だ。福島のカササギは当たり馬券も運んでくるぜ、カチカチ、カチカチ…」。金城はカササギの鳴き声で必勝を念じるのだった。連勝馬券の相手は絶好調のバレエダンサー。

 ≪福島6R サロルンの舞い≫七夕飾りには折り鶴が欠かせない。長寿を願って親の年の数だけ鶴を折る。七夕賞当日の新馬戦でデビューするサロルンカムイとはアイヌ語で鶴(湿原にいる神)の意味。私事で恐縮だが、琉球の競馬とともにアイヌの馬文化を追いかけている身としては、馬名だけで肩入れしたくなる。5日の最終追い切りを見る限り、初戦から動けそうだ。

 ≪福島11R マルターズアポジーの逃げ切り≫狙える根拠は本紙にこってりと記した万哲に譲るが、二の脚を利かせればライバルは追走できない。後続を引き離しての単騎逃げ。コース適性、鉄砲の利く気性…。トップハンデ57・5キロでも悠々と押し切れる。同じ馬主(藤田在子オーナー)が所有する函館11Rのアルタイルも買っておきたい。北海道の水が合うのか、函館入厩後の気配は絶好。「アルタイルって、わし座の1等星、彦星じゃねえか」と金城。七夕賞当日に輝く1等星だ。

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2017年7月9日のニュース